安倍首相に猛省を迫った天皇陛下のフィリピン訪問
 

(天木直人氏)27th Jan 2016

明仁天皇が今度のフィリピン訪問で訴えたかった事は何か。あの大戦の最大の激戦地のひとつであったフィリピンで日本軍が行った戦争の謝罪と犠牲者の鎮魂だ。

そしてその日本を和解の精神で許したフィリピンに対する感謝の表明だ。
そのことは、天皇陛下のフィリピン訪問を伝える各紙の報道の随所からうかがえる。

私もその記事から学んだ。
ここまで犠牲者が多かったのかと。ここまで当時のフィリピン政府は日本に寛容だったのかと。おそらく日本国民の多くも、今度の天皇陛下のフィリピン訪問でその事を知ったに違いない。

しかし、ここまで歴史認識問題の重要性が叫ばれている中で、
歴史から学ぼうとせず、フィリピンを対中包囲網の一つとしかとらえない安倍首相。

その安倍首相に対して、天皇陛下はどれほど残念に思ってこられたか。
まだわからないのか。私は今度のフィリピン訪問のすべての行事を通じて、天皇陛下は安倍首相にそう猛省を促しているように思えてならない。


         


動画:天皇皇后両陛下、フィリピンで戦没者を慰霊
http://www.afpbb.com/articles/-/3074895
天皇皇后両陛下、フィリピンで戦没者を慰霊 Japan's Akihito visits PhilippineWWII cemetery


128 AFP】フィリピンを公式訪問中の天皇皇后両陛下は27日、首都マニラ(Manila)にある「英雄墓地(Libingan ng mga Bayani)」を訪れ、第2次世界大戦(World War II)の犠牲者を悼まれた。


 両陛下は、日本とフィリピンの国交正常化60周年を祝うほか、第2次世界大戦の戦没者を慰霊するためにフィリピンを訪問されている。


 5日間にわたる訪問の公式行事は27日朝、マニラのマラカニアン宮殿(Malacanang Palace、大統領府)での歓迎式典から始まり、主催するベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)大統領が両陛下を出迎えた。


 午後には、両陛下はマニラにある英雄墓地を訪れて供花し、「無名戦士の墓」の前で深々と拝礼された。この墓地は、第2次世界大戦で犠牲となったフィリピン人兵士を祭るため1947年に建てられた。(c)AFP