simatyan2のブログより転載2013-10-29
ワタミの今期純利益が66%減に落ち込んだそうです。
ワタミは25日、2014年3月期の連結純利益が前期比66%減の12億円になりそうだと発表した。従来は38億円と増益予想だったが一転、大幅減益になる。国内で外食事業の客数が回復せず、2013年4~9月期は既存店売上高が前年同期比5%減と不振だった。
調理済み食品を宅配する宅食事業も伸び悩んだという。
しかし66%もの減益とは半端じゃなく異常ですね。まさか選挙資金や政界にばらまいた金が会社から出てたんじゃないか?と疑いたくなりますが、それだけ消費者のブラック企業離れが進んだ証拠と見るべきしょうか。まあ安くて美味しければ救われますが、決して安いというわけじゃなく、おまけに不味いという評判でしたから・・・。
なおかつ儲けてさえいれば何をしても正義という社風が消費者の反感をかい、ブラック企業の烙印を押し、客が離れて行ったのだと思います。不景気の所為じゃなく、普通に消費者から避けられているんでしょう。何しろ従業員を乾いたぼろ雑巾のように絞りまくっていましたからね。
以前、ワタミのホームページに、「ワタミメンバーの軌跡」としてインタビューを受けていた恭平さんという方の写真が載っていました。あまりにガリガリに痩せすぎているとのことで話題になり、今はこの人の写真は削除されています。

他にも接客係でフロア担当の宮下さんというユニフォームの膝部分が擦り切れて穴があきそうにな人がいました。そんな膝をついての接客の大切さを必死で語っていた部分も削除されています。
この人達はどこへ行ったんでしょうか?まだ元気で働いているんでしょうか?ワタミの社長が以前にインタビューで応えていた内容が気になります。「従業員が楽しく働いていると言っている間はだめです。 楽しいということはまだ余裕がある証拠で、余裕が無くなるまで 働かないとだめです」こうした人を使い捨てにする企業はワタミだけじゃなく日本に増えつつあります。
小泉政権以降、明らかに増えているのです。かつて小泉元総理は「官から民へ」のスローガンの下、「合理化」「競争」「コスト削減」「効率優先」の構造改革を竹中平蔵と共に推進しました。ただし本当の意味での改革ではなく弱者のみを切り捨てる改革だったためそれまであった格差社会を更に拡大させただけだったのです。
個人商店、零細企業は倒産し、大企業は合併を繰り返し更に巨大化するとんでもない世の中を作り上げてしまったのです。大企業が生き残るためには巨大化するしかなく、個人が生き残るには他者を蹴落とすしかないのです。確かに競争などは適度に必要であっても、しかし行き過ぎると摩擦と人格破壊をもたらすのです。どこも人件費ギリギリで働かせるため人から余裕というものが無くなりつつあります。
その結果、運送業、貨物、バスなどの過労による事故の多発。歩道に人が多いのにスピード落とさずに突っ切って行く、道路幅に余裕があるのにやたら歩行者ぎりぎりに走ってい行く自転車事故の増加。電車では横で待たずにぶつかりながら乗って来る人が増えています。とにかく待つことを嫌がるんですね。それはやはり「待つこと」=「損をする」と言う発想が常識になってしまったからです。
普段はガマンをしていても、過酷な労働などでガマンの糸がプツンと切れてしまいます。一度一線を越えてしまうと歯止めが利かなくなってしまうのが人間です。そうなると弱肉強食の世界、いわゆる自分より弱者への攻撃が始まるのです。日ごろの不満の捌け口は弱者に向かうことはあっても、決して強者に向かうことはないのです。
大企業から零細企業に、上司から部下に、正社員から派遣やアルバイトに、家庭なら夫から妻に、妻は子供や高齢者に、子供はイヌやネコの小動物に、という具合に負の連鎖が拡大していくのです。ここしばらく世間を騒がせている事件を見ればわかります。
店員が客の情報を盗み出したり、客が店員に土下座させたり、ブチ切れたアルバイトが店にテロ攻撃を仕掛けたりしていますね。モラルハザード、日本人の心が破壊されている証拠です。ブラック企業が崩壊する前に日本人が崩壊しそうです。
コメント