2016年11月
琉球朝日放送制作の「テロリストは僕だった~基地建設反対に立ち上がる元米兵~」は国民必見だ(天木直人氏)
私は労働党の名誉会員らしく、機関紙である「労働新聞」の無料配布が欠かさず送られてくる。労働党はあの共産党に対しても生ぬるいと批判するほどの左翼革命政党だ。
その政治イデオロギーには私は賛同しないが、送られてくる労働新聞に書かれている内容は、私が言ったり、書いたりしていることと、ほぼ同じだ。その労働新聞の最新号(11月25号)に、「テロリストは僕だった」という、琉球朝日放送が制作したテレビ番組の紹介記事を見つけた。
この番組は、すでにテレビ朝日でも放映されたというが、日曜の早朝4時半だったという。テレビ局が安倍政権におびえて自主規制をし、「国民の皆さん、見ないでください」と言っているようなものだと、その労働新聞の記事は書いている。
まちがいなくそうに違いない。日曜と言えども、毎日が日曜日である私は、早朝4時半には起きてテレビをあれこれ見ている。しかし、そんな私でも見落としたぐらいだから、まず誰も見ていないに違いない。 しかし、この労働新聞の番組紹介の記事を読むと、この番組は国民必見の番組である。
「テロリストは僕だった」という番組は、米国の退役軍人らでつくる平和団体「ベテラン・フォー・ピース」の証言による、米軍の実態を教えてくれる番組だ。番組の主役は元米軍海兵隊員マイケル・ヘインズさん(40歳)だ。18歳で入隊した彼は、20歳の時、沖縄の基地で勤務し、2003年のイラク戦争時には、バクダッドに派兵された。
その彼が語っている。「入隊すれば医療や教育の手厚い特典がある。退役後も住宅や仕事を提供する。奨学金で大学にも行ける」そんな勧誘にさそわれ、格好のいい制服を着て、英雄として讃えられる海兵隊にあこがれ入隊したという。いわゆる「経済的徴兵制」だ。
米国では軍隊が高校で堂々とリクルート活動しているらしい。しかし、入隊してみれば軍は約束をまったく守らなかったという。一度兵士になれば社会復帰は容易ではないという。「一般社会で狙撃兵にどんな就職先があるというのか」というマイケルの言葉は強烈だ。入隊したマイケルを待っていたのは、完璧な殺人者になるため、命令に従って任務を遂行するためのマシーンとなる訓練だ。
極めつけはバクダッドに派遣された彼の次のような証言だ。「テロリスが潜伏していると、毎日のように一般家庭などへの襲撃を繰り返した。民家のドアを爆弾で破壊し、突入すると、そこに居るのは一般人ばかりで、住民を壁に叩きつけ、子供は泣き叫び、恐怖で失禁する。そんな蛮行を繰り返し、地元の人にとってテロリストとは米兵であったことを悟った」
やがてがんでこの世を去ったネルソンのあの時の言動を思い出すたびに、くじけそうになる私の反戦の気持ちは強まる。イラク戦争に反対したレバノン大使時代の私が蘇ってくる。いあ、まさに駆けつけ警護で日本は大騒ぎをしてる。
まるでままごとのようだ。そんな駆けつけ警護に奔走させられる自衛隊は気の毒だ。しかしその自衛隊が本物の軍隊になれば、気の毒どころか悲劇だ。そして、それは日本の悲劇でもある。そんな日本にさせないためにも、この番組は国民必見の番組だ。
何よりも安倍首相が見るべきだ。いや、安倍昭恵夫人が見て感想を国民に語るべきだ。その前に主人である安倍首相に考えを改めるように迫るべきである。
自民党の支持者たちよ、どう償うのか?安倍晋三の失敗隠しのために自民党が強引に法案成立を目指す年金カット法案。これが成立すると年金生活者は地獄の生活を強いられることになる。
2016/11/290 半歩前へⅡ
▼自民党の支持者たちよ、どう償うのか?
ケネディ駐日米国大使、安倍晋三を𠮟りつける
2016年11月29日 のんきに介護
天木直人氏が自身のブログ記事「やはり安倍独断外交は大失敗だったことを暴露した週刊現代」にて、安倍晋三がケネディ駐日米国大使に𠮟りつけられた背景を記している。
――安倍首相がまっさきにトランプと会談することを知ったケネディ駐日米国大使は「来年1月20日までは、オバマ大統領が唯一の米国大統領だ!」と激怒したという。
この点に関して、Mnemosyne 日本の癌はマスコミ @sea_of_memory さんが
こんなツイート。
――安倍晋三は、各国の首脳を、スシを奢ればで言いなりになる似非ジャーナリストやヒラメ官僚と同じだと見くびり、ゴルフクラブや温泉招待で”仲良く”なろうとして馬鹿にされたのさ—―
当りだな。何かと言えば街宣右翼と五十歩、百歩の官僚やマスコミの記者連中とつるんでいるからこういうことになるのだ。
腹七分目の美学守銭奴にひた走る既得権者の醜さ。 現状を容認するることが大好きな日本人は内閣が各論において自分の考えと異なる方向の政策もまあイイか野田の民進党よりはマシだろ
しかし、現状を容認するることが大好きな日本人は、内閣が、各論において、自分の考えと異なる方向の政策を打っていても、「まあ、イイか。野田の民進党よりはマシだろう」くらいの支持を表明している。事実、その考えは正しいかもしれない(笑)。多くの日本人は、今の日本政府の政権運営と世界を驚嘆させている反グローバリズムの動きが、全く逆な方向に向かっているくらいは知っている。
米国追随政権運営以外の選択を知らない日本政府は、世界全体のベクトルが変わってきていると気づいても、オリジナリティがないのだから、ポカンと口を開けて傍観するほかない。日本政府も、与野党に関わらず、米国あっての日本。その米国が方向性を失っているのだから 、傍観が唯一の選択なのだ。自己決定を放棄した国の憐れさが、際立っているのが、今の日本だと言えるような気がする。
英国、米国と云う第二次世界大戦後の世界の枠組み作りに強く関与し、事実指導的立場であった両国の国民が、そのアイデンティティに「NO」を突きつけた事実は、単なる偶然である筈がない。政党こそ違うが、ビル・クリントン、ジョージ・ブッシュ、バラク・オバマと3代に亘って、米国ホワイトハウスは、ウォールストリートと軍産複合企業群、多国籍企業群の執事のような政治を展開したのだから、グローバルと云う幅の広い方向性から、グローバリズムと云う狂信的イデオロギーの鎧を身につけ、敵味方を鮮明に色分けする特異性を発揮した。
経済学においては、このグローバル経済における原動力は、フロンティアが存在し、その地に、投資を集中することで、厚みのある利益を生み、先進国もフロンティア地域も潤うメカニズムが成立した。しかし、最大にして最高のフロンティアであった中国は、世界のフロンティア地域から、一気に世界経済を牽引する一大勢力の樹立に向かって、その姿を明確に世界に見せつけている。
グローバル経済の成長メカニズムの一つに過ぎなかった、20世紀最後のフロンティア国である中国が、米英中心に栄華を極めてきたグローバル経済と云う経済領域の枠組みを乗り越えて、グローバリズムと云うイデオロギーな色彩の強い、マンネリ化した欧米主義を温存しようと云う勢力と、もう、グローバリズムに糊代は残っていない。兎に角、新しいフェーズに入るためには、欧米型グローバリズムのイデオロギーから抜け出そうと云うのが、英国、米国、EU,中国、ロシア等々で、反グローバリズムな思想的動きはムーブメントから、パワーへと移行している。
この動きに、驚くほど鈍感な国が、日本であることは、確実だ。正直、主だった先進国が、エスタブリッシュメントのあるべき姿を模索せざるを得ないと考えている最中、兎に角、20世紀的な欧米型付加価値に逃げ込めば、目立たずに「よい子」でいられるに違いないと云う、コウモリのような生き方が、もう通用しない21世紀が始まっていることを、言論人らがサボタージュして、誰一人語ろうとしていない。無論、マスメディアも全員走りだしている列車にブレーキを掛ける気力はない。日米大戦に突き進んだ大日本帝国と、何ら変わっていない日本人の組織を、我々は眺めているようだ。東京新聞が奮闘はしているが、多勢に無勢なのが日本の勢力図である。
≪ 米TPP離脱 グローバリズム是正を
トランプ次期大統領の離脱明言でTPPは実現困難になった。発言の底流にあるグローバル化の歪(ひず)みを是正し修復しなければ、自由な貿易は前に進めないどころか、保護主義へと転落しかねない。
第二次世界大戦後、自由、人権、民主主義という理念、価値観を掲げてきた米国は内向きになり、外交も安全保障も経済も米国にとって損か得かという「取引」「米国の利益第一主義」に変容していく。米国が主導してきた国際政治、経済の枠組みの終わりという見方だ。
無意味なTPP承認のために国会会期延長で40億円以上の税金無駄使い&美濃加茂市長逆転有罪。甘利は野放しで、証言デッチ上げの疑惑もある裁判がこれかい。
無意味なTPP承認のために国会会期延長で40億円以上の税金無駄使い&美濃加茂市長逆転有罪。甘利は野放しで、証言デッチ上げの疑惑もある裁判がこれかい。
国会会期 何のための延長なのか
市長逆転有罪 迷走のつけは市民に
原発推進広告の裏には電通がいて、タレントから文化人までが笑顔で登場し、原発の安全性を語っていた広告に1970年代から3・11までの約40年間に電力9社が費やした広告費は約2兆4000億円。
麻薬のように断ち切れなくなった!
2016/11/27 10:59 半歩前へⅡ
▼麻薬のように断ち切れなくなった!
「私がテレビ東京に勤めていた時、原子力船『むつ』の放射能漏れ事件が起きました。私はこのときに原発問題を取材した。
「稼ぎ場」のテレビが視聴者から飽きられた!気付いた人たちが電通をこれまでのように恐れなくなり、今回の過労自殺問題ではメディアが電通を批判するようになった。こうした神通力は
「稼ぎ場」のテレビが視聴者から飽きられた!
2016/11/27 半歩前へⅡ
▼「稼ぎ場」のテレビが視聴者から飽きられた!
ロスオリンピックで大儲けしたあたりから、スポーツイベントにおける「仕切り役」としての電通は一挙に花開いていく。『電通とFIFA』などの著書があるノンフィクション作家の田崎健太氏が言う。
まず、元電通社員の広瀬一郎氏が言う。
電通の「稼ぎ場」であるテレビが視聴者から飽きられるようになって、テレビ広告市場も縮小。電通が'09年3月期決算で106年ぶりの最終赤字に落ちる中、追い打ちをかけるようにインターネット市場が急激に膨張して猛威を振るい出した。
パナマ文書に私の名前が見つかった件について(天木直人)
パナマ文書に私の名前が見つかった件について
2016/11/26 天木直人のブログ
私は、NHK,朝日新聞、共同通信の記者たちから、ここ一週間、ほぼ時を同じくして立て続けに事実確認を認める取材を受けてきました。
私はそれぞれの記者と個別面談に応じた上で、要旨次のように同じ回答をしました。
1. (みせてもらった)パナマ文書に掲載されているAMAKI AND PAN HOLDINGS COMPANY LIMITEDという会社は、私の関わった会社である事に違いない。
2. その会社はかつて私が外務省を退職して間もないころ、紹介されたパン氏(中国名:潘向群)と共同出資(当時の日本円にして約2800万円の資本金を二人で折半して分担)して中国に設立した会社が、将来の上場に備えてバージンアイランドにつくった投資会社であると承知している(記者には共同出資して中国に会社を作るに至った経緯を詳細に説明しましたが、ここでは本論とはあまり関係がないので割愛させていただきます)。
3. 共同出資して中国につくった会社は、日本の携帯電話で人気のあるゲームや動画のコンテンツを中国の携帯電話で配信することを目的にした会社で、これから急速に発展する中国での携帯電話市場をにらんで有望だと期待してつくったものである。
幸運にして成功し、利益が出たとしても、私の得る利益は日本の税法に従って申告すればいいだけの話で問題にはならないと思うが、当時の私にはその考えすらなかった。
4.実際のところ、会社は、収入の見通しがつかないまま、人件費などの運営経費がかさんで、一年もたたないうちに行き詰まった。本来ならその時点で事業を清算し、残った資本金を回収すべきであったが、もうしばらく継続したい、必ず成功させる、と言うパン氏の言葉を信用した。しかしその後は、パン氏からの連絡が遠のき、ついにある時点から連絡が取れなくなり、あきらめざるを得なかった。
5. 私は今でもパン氏に騙されたとは思っていない。一生懸命頑張ったのだろう。しかし、結局うまくいかなかったのだと善意に解釈している。しかし、記者から手渡されたパナマ文書によれば、設立して1年10カ月ほどで破産、登録抹消されているところを見ると、消息が途絶えて間もなく会社が無くなったということだ。その事を一切連絡してこなかったパン氏はやはり不誠実だったと今になって思わざるを得ない。
6.以上のごとく、私の名前を冠した会社がパナマ文書に見つかったからといって、私が不正行為を行ったという事にはまったく当たらず、実際のところ私にはその意図も認識もなかったが、図らずも10年たって、いま渦中のパナマ文書に名前が出てきた事は残念至極である。しかし事実は事実として受けとめるしかない。
―― 以上が、私がNHK、朝日新聞、共同通信の記者たちに説明したすべてです。
私の語った内容がどのような形で報道されるかわかりませんが、記者の中には、常日ごろ権力を批判し、パナマ文書が発覚した時も、ブログなどでタックスヘイブンを利用した人物を手厳しく批判していた私が、同じような事をやっていたとしたら、道義的責任は免れない、というような口ぶりをしていた記者もいたので、誤解を生じるような書き方で報じられることも十分予想されます。
もっと他に追及すべき者がいるだろうと言いたいのは山々ですが、私からそれは口が裂けても言えません。
10年前のことが、こんな形で新聞沙汰になるとは夢にも思っていませんでしたし、報道されてしまえばどのような説明も弁解と受け取られるでしょうから、私の受けるダメージは避けられないと思います。
欲に絡んで事業に手を出し失敗したという私の個人的恥は私が甘受すればいいとしても、今度の報道によって、これから私が本気で目指そうとしている新党憲法9条の帰趨に悪影響が及ぶような事になれば、これまで寄付をいただいた皆様には申しわけない限りです。
しかし、すでに説明させていただいた通り、私の行為になんらやましいところはありません。そして私の新党憲法9条にかける思いはこのような報道がなされたからといっていささかも揺るぎません。
私はこの報道を奇貨として、私が新党憲法9条を実現しようとしている事を世に知らしめ、何としてでも新党憲法9条を実現して見せるという決意をあらたにしました。
今度の取材の結果は近日中に報道されるという事ですが、その時にあわてて説明しなくてもいいように、あらかじめ皆様に本件の経緯と事実関係をお伝えさせていただきました。
皆様のご理解と更なるご支援をお願いする次第です(了)
生々しい民進党の実態】比例復活議員。選挙⇒全員が「共産党と協力すべき」共産党と組むと連合の支持がもらえなくなるがいいのか?⇒全員が「それでもいい」
生々しい民進党の実態】比例復活議員。選挙⇒全員が「共産党と協力すべき」共産党と組むと連合の支持がもらえなくなるがいいのか?⇒全員が「それでもいい」
2016/11/23 健康になるためのブログ
聞き取りは、比例復活議員については2日間の2回に分けたが、その初日に参加した一人一人に執行部は選挙協力についてどうあるべきかを聞いたところ、驚くことになんと全員が、「共産党と協力すべき」と答えたのだ。2日目も同じ意見だったという。
ただ、民進党の支持団体の連合は共産党との連携には批判的だ。そこで執行部は「共産党と組むと連合の支持がもらえなくなるが、それでもいいのか」と聞くと、全員が「それでもいい」と答えたという。比例復活議員の一人が話す。
「選挙に強い人は分からないかもしれないが、連合の強い愛知県などは除いて、全国ほとんどの地域で連合の票は期待以上に伸びていない。ポスター貼りや集会で動員してくれるのはありがたいが、それが票にどうつながるのか。共産党は各小選挙区に1万5000から2万票を持っている。そのほうが確実です」
「新潟を見ても、連合に気を使って野党4党の連携を壊すなど考えられない」(同議員)というわけだ。
さらに、どのグループにも属さない中堅議員は、蓮舫執行部と連合の関係についてこう解説した。
「連合執行部の一部は、『共産党と組むなんてあり得ない。ならば自公を応援する。蓮舫代表や野田佳彦幹事長に言い続ける』などと陰で話している。蓮舫さんは連合しか見ていない。足元の民進党の比例復活や落選している仲間の声、世論や選挙情勢が見えてないのです」
党内のガバナンスが崩れつつあることに、さすがの蓮舫氏は焦りを見せている。
「議員のパーティーには、呼ばれてもいないのに顔を出している」(2回生議員)
野党第1党で女性初の首相候補と期待される蓮舫氏。だが、「選挙力」は定まらず、このままでは人心は離れる一方だろう。
前出の比例復活議員は、「言葉は強くて勇ましいが空気や世論が読めない。初の女性トップを目指しながら敗北したヒラリー氏になってほしくない」
稲田朋美防衛相が政務活動費で贅沢三昧! 串カツ屋で一晩14万円、高級チョコに8万円、靖国の献灯も経費で
稲田朋美防衛相が政務活動費で贅沢三昧!串カツ屋で一晩14万円、高級チョコに8万円、靖国の献灯も経費で
2016.11.27. 稲田朋美が串カツ屋で一晩14万 リテラ
昨日、本サイトでは、25日に公開された2015年分の政治資金収支報告書から、安倍首相を始めとする現閣僚らのおそるべき“金満・豪遊っぷり”を報じた。だが、そのなかでもとりわけすごいのが、安倍首相から寵愛を受け、ネトウヨの間では「ともちん」の愛称で大人気の防衛大臣・稲田朋美氏だ。
「トランプが辺野古計画維持の方針」。どうやら、わずか90分の会談でペテン総理は沖縄を売り度したようだ&「共産党に魂は売らぬ」(野田佳彦)。いいから、さっさと出て行け!!
「トランプが辺野古計画維持の方針」。どうやら、わずか90分の会談でペテン総理は沖縄を売り度したようだ&「共産党に魂は売らぬ」(野田佳彦)。いいから、さっさと出て行け!!
年金暮らしの自民党支持の皆さんに訴えたい!これ以上年金が減っても辛抱できるのか?この法案は公的年金の額の伸びを低く抑えることを柱とするもので高齢者にしわ寄せがくる内容20
2016/11/25 半歩前へⅡ
▼これ以上、年金が減っても辛抱できるのか?
グーグルを驚愕させた日本の小さなグローバル企業をご存じか? 「一体、何者なんだ!?」
2016.11.27 現代ビジネス編集部
■外国人だらけのオフィス
話題書『グーグルを驚愕させた日本人の知らないニッポンの企業』(山川博功・著)、そのニッポン企業の名はビィ・フォアード。京王線調布駅から徒歩数分のビルの中にある。
エレベータを降り、オフィスの中に入ると、仕切りのないオフィス内にはダダッとPCが置かれた机がならぶ。一見どこの会社でも見られるような光景だ。
しかし、ちょっと違うのがなかにいる社員たちの顔ぶれ。黒人に白人、アジア系だけれど、明らかに日本人とは違う人々も。彼らが日本人と混在して働いているのだ。
http://gendai.ismcdn.jp/mwimgs/4/e/640m/img_4e82d4105ef7d86e835fdd4216344c94272123.jpg
オフィスの風景
なにしろ社員数173人中、外国人が54人。出身の国籍も26ヵ国に及ぶ。なかには日本に5人くらいしかいないと言われるソマリア人のうちのひとりも働いているという。
社内で流通しているのは、日本語と英語のちゃんぽん、ロシア人とパキスタン人が仕事の話を日本語でしている隣では、日本人とカメルーン人が英語で話しているという具合。それがこの会社の日常の光景だ。いったいなぜ? 著者でもある山川博功(ひろのり)社長に話を聞いた。
「世界中の顧客に対応しようと思ったら増えた。いまでは30言語に対応しています」
1971年福岡県出身。株式会社ビィ・フォアード、株式会社ワイズ山川代表取締役。1993年明治大学文学部卒業後、東京日産自動車販売株式会社入社。96年に退社し、転職を繰り返した後、97年中古自動車買取業の株式会社カーワイズ入社。99年にグループ内で独立し、有限会社ワイズ山川を設立。2002年より中古自動車輸出を開始、2004年に中古自動車輸出部門を分社化、株式会社ビィ・フォアードを設立
■アフリカでは圧倒的な知名度
ビィ・フォアードは、中古車と中古自動車部品を海外に売る会社である。もともと中古車買い取りを専門にやっていた山川氏が「海外に売ったら儲かるかも」と考え、2004年に輸出専門部門の会社として設立。
何回か痛い目にもあったが、失敗を生かし急成長。昨年度の年商は約500億円に達した。現在取引先は世界125の国と地域に及ぶ。そしてその販売手段はインターネット。
ビィ・フォアードは日本でいちばん売上の大きい越境ECサイトを運営している企業でもある。
日本ではまだ無名のこの会社だが、アフリカはじめ新興国では圧倒的な知名度を誇る。
「たとえばタンザニアに出張に行くとき、会社のジャンパーなんか着ていると、空港で、おー、おまえはビィ・フォアードの関係者かと声をかけられる。私が社長だとわかると、『おーい、ここにビィ・フォアードの社長がいるぞ』と大声を出されて人がわらわらと寄ってくる(笑)。なんか芸能人になった気分です」
ビィ・フォアードはそれだけブランドになっているのだ。街に出ると、よくビィ・フォアードのステッカー貼った日本車をみかけるという。
なにしろタンザニア、ザンビア、モザンビーク、コンゴなどのアフリカ諸国では、Google、Facebook、Instagramなどと並んでbeforward.jp(ビィ・フォアード)がサイトの人気で上位を争っているのだ。
その実態を知ってびっくりしたGoogleの副社長が、山川社長に話を聞きたいと急遽来日してきた。
ビィ・フォアードの人気の秘密は注文してから商品が届くまでのスピードの速さと、価格の安さ。サイトを見るとクルマの状態もよくわかるように工夫されているし、疑問があった場合はメールで問い合わせればすぐに自分の国の言語で対応してもらえるので安心感もある。
「ビィ・フォアードがやるまで、アフリカから注文しても届くまで3ヵ月以上かかるのは当たり前、以前はドバイ経由で運んでいたので、その間に中間業者も入って、クルマ代以外の輸送費や経費もバカにならなかった。
しかし日本からタンザニアや南アフリカへの直行便を開拓したので、いまでは1ヵ月ちょっとで現地に届く。値段もはるかに安くなりました」
それにしてもなぜアフリカ?
「サイトに載せていたら、たまたま来たのがアフリカのお客さんだったんです。そこから徐々に口コミで評判が伝わった。売れ始めてからこちらも現地でCMを打ったり、ノベルティを作ったり。それがまた評判を呼んで広まった」
トライ&エラーを繰り返せるのが、ECサイトの良さだという。
http://gendai.ismcdn.jp/mwimgs/9/8/640m/img_983ecd46814e624550d7343caa46d22f97308.jpg
ファンがノベルティをもとに自分で子ども用Tシャツをつくり、愛娘に着せて写真を送ってきた(ザンビア)
■現地の人に任せる
ところで、よくアフリカビジネスの難しさに、商習慣の違いや制度の違いがあげられることが多い。
ビィ・フォアードはどうその難問をクリアしているのだろうか?
「現地のことは現地の人に任せてあります。
もともと現地で通関をやっていた業者が、うちの売上げが多いのを見てパートナーになりたいと言ってきたので、その中から実績のある大手を選んで手を組みました。システムの教育などはしますけど、資本関係はない。向こうもビィ・フォアードと付き合っていると儲かるとわかっているから、ズルはしないですよ」
「実際によく法律は変わるし、役人への賄賂が必要という話も聞くけど、そうした現地のことはすべてパートナーに任せてこちらはノータッチです。だからリスクもない」
ビィ・フォアードが力を入れたのは、とにかく使いやすいサイトを作ること、そして流通網の構築だ。
アフリカに関しては、日本からの直行便を新たに開拓しただけではなく、港に着いてからのザンビアやマラウイといった内陸国への輸送ルートも開発した。キャリアカーの使える国はキャリアカーで運び、悪路などでキャリアカーの使えない国へは、商品のクルマを行き先別に数台ごとにキャラバンをつくって直接運転して運ぶ。
運転するのは現地のパートナーが雇ったドライバー。しかも、ネットを使って、いまどこまで運ばれているか「見える化」をすることで、顧客満足度をあげている。日本では当たり前のシステムだが、アフリカではこうしたシステムはいままでなかった。
まさに日本からアフリカ各国へ、新たな物流網を築きあげたのだ。
■日本製品を世界へ
最近好調なのはモンゴルや、パナマなどのカリブ海諸国。これの地域へは外国人社員が積極的に開拓を始めたのが大きい。
「モンゴル人の社員がモンゴルでうまくいったのを見て、ほかの社員も次は自分だといろいろ積極的に提案してくるんです。彼らは本当に意欲的。叱られてもめげないしね(笑)。とにかくいろいろチャレンジする。ダメだったら撤退すればいい」
■夢はでっかく新興国のアマゾンだ
「アマゾンだってまだ新興国では流通網持ってないですよ。せっかく中古車で新たな流通網を開拓したんだから、それを使ってほかの日本製品も運べたらと思います」
「この仕事をやっていて感じるのは、日本製のクルマは本当に品質がいいということ。10年落ちのクルマでも中国製の新車より故障が少ないしね。だから品質の良い、現地の人に喜んでもらえるような日本製品をどんどん運べるようになりたい。一緒にやってくれる人、募集しています!」