手詰まりなのは翁長知事ではない。安倍首相のほうだ
天木直人氏2015/10/28
安倍政権は、辺野古移設に向けて代執行に踏み切った。ついに国家権力にものを言わせて工事再開に踏み切ったということだ。
国が強権を発動すればどうにもならない。もはや辺野古移設阻止を訴える翁長知事は手詰まりだ。
そうきょう10月28日の産経新聞は書いている。しかし、現実はその逆だ。ここまで安倍政権が沖縄を無視するようでは安倍政権に対する沖縄の反発は爆発する。
そうなったら傷つくのは安倍政権のほうだ。手詰まりなのは、バカの一つ覚えのように「辺野古移設が唯一の解決策」と言うしか能のない安倍政権の方なのである。
しかしである。ここからが本論だ。もしこのまま翁長知事が、これもまたバカの一つ覚えのように、沖縄差別だ、自治権の否定だ、と安倍政権に迫り、日本国民相手に訴えるだけでは、翁長知事もまた手詰まりとなる。
安倍政権が代執行に踏み切った以上、これからが、翁長知事の本当の力量が試される時なのである。
どうすればいいのか。もはや安倍政権を相手に戦っている時期は終わった。戦いの相手の照準を米国に絞るのだ。ケネディ大使やオバマ大統領を相手に、本格的に行動を起こすのだ。
その動きが米国民や世界にはっきり伝わる形で、米国の日本に対する軍事占領批判を展開するのだ。米国は沖縄から出ていけというデモの先頭に翁長知事がみずから立つのだ。保守を自認する翁長知事は、そこまで本気度を見せなければいけない。
日本での反米気運がそこまで高まれば、米国世論も気づくだろう。
世界のニュースになるだろう。大統領選に突入した米国で、沖縄が一大争点になるようにしなければいけない。
これまで翁長知事がやってきたことは誰でも出来た。
これからは誰もできない事をするしかない。