真実の報道神秘

権力の『おかしな政策』におかしいと報道しない日本で、一人でも『おかしい』と声を上げ、真実を追求して行きます。

2013年01月

浅知恵人事で総務会大荒れ KY安倍高まる批判
(日刊ゲンダイ1月25日)

「私は来年また、いやその先も、こうして皆さんにお話しさせていただこうと思っている」ダボス会議に寄せたビデオメッセージ。安倍首相は長期政権に意欲を見せたが、党内からは早くも批判の声が上がっている。
 
きっかけは、24日午後に開かれた臨時の総務会だ。税制改正大綱に「道路特定財源の復活」を認める表現があることについて、河野太郎議員が「先祖返りだ」と反発。高市政調会長や棚橋政調会長代理も同調し、大騒ぎになった。最後は、“復活”を示唆していた党税調の野田毅会長が、「特定財源ではない」と発言を修正。「総務会長に一任」でお開きとなったのだが……。

「明らかになったのは、野田聖子総務会長の力量不足。総務会が騒然となっても、まったく鎮めることができなかった。それもこれも、“新しい自民党”とか言って野田さんを抜擢した安倍さんが悪い。浅知恵で見た目を取り繕おうとするから、党内が混乱するのです」(事情通)
 
後先考えないパフォーマンス人事の弊害が露呈した格好だが、やり玉に挙げられる軽率な振る舞いは、それだけではない。
 
23日、安倍は、官邸を訪れた巨人の阿部に、「同じアベでも体がずいぶん違うね」「われわれもホシュ(保守)といわれる」と冗談を飛ばし上機嫌。笑ってバットを構え、写真に納まった。
 
その頃はまだ、日本人の安否確認がアルジェリアで続けられていた。普通だったら、カメラに笑顔など向けられないだろう。6年前に批判されたKYぶりは、まったく変わっていない。

「安倍さんは、外遊を切り上げて帰国した当日の夜も、都内のホテルの日本料理屋で、塩崎政調会長代理や、みんなの党の渡辺喜美代表らとノンキに会食していた。口では、日本人の犠牲者が多数出たことについて“残念だ”と言っています。でも、どこまで本気なのか、非常に疑わしいですね」(政界関係者)
 
第2次安倍政権は、26日で発足1カ月。早くもグラグラしてきた。

 気の毒、安倍晋三はデジャブの道を歩むだろう 28日常会を前に失速の懸念

世相を斬る あいば達也より転載します
 
安倍首相は28日の通常国会冒頭に行う所信表明演説の原稿を前に、高揚感に満ちているのだろう。特にアベノミクスの三本柱が好感して、円安株高が演じられていると云う錯覚に陥ったのも肯ける。現実に相場が、そのように動いたのだから、錯誤の中で悦にいっても咎めることは難しい。しかし、既に足元から砂上の楼閣が崩れ出している事に気づかないようだ。否、気づいても、今さら逆戻りする選択など残されていないのだから、シナリオ通り前に進むしかない。産業競争力会議等と云う、既存の産業界の面々と関係閣僚を集めた会議で「産業競争力、世界一を目指したい」などと笑わせる気炎を吐いている。

所信表明の中身は、日本の経済、震災復興、外交安全保障、教育の4分野が危機的状況にあるので、その危機を突破し、誇りと自信を取りもどうそうと云うもののようだ。富を生み出さない限り、再配分機能はマヒするわけで、社会保障の現状維持も難しい。だから、金融を青天井で緩和し、その政策を後押しする為に、公共事業と云う財政出動を行う。そして、その為には規制改革と云う成長戦略を応援としてつける。つまり、三本の矢作戦である。しかし、成長戦略のビジョンは殆ど手つかずで、言葉だけが躍っているのが現実だ。円安で輸出企業の業績を伸ばし、富を得て、社会保障財源を確保するのだと言うが、GDPに占める輸出製造業の割合は13%に過ぎず、既に日本は輸出大国ではない事実から目を背けている。

GDP13%の輸出企業の多くが電機メーカーを中心に多大な赤字を計上しているのだから、仮に彼等を手助けして、企業業績が一期において好転しても、累積赤字の繰り延べで、税は免除されるわけだから、速攻で税収が伸びる事もない。グローバル経済の輪に参加している日本の輸出製造の企業は、無国籍企業化しているわけで、株主利益の還元が第一義であり、第二も第三もないのが現実だ。つまり、最終的に労働者の賃金が上がると云うリフレ派の言説はまったくの嘘である。おそらく、賃金の減少は今後も続くとみるのが妥当だ。また、どう考えても、少子高齢化においては、国内市場に希望を見出すのは困難であり、どれ程製造業の空洞化対策を打とうと、世界の流れに対しては無力である。

タイやチェコ、韓国や中国やロシアといったGDPの30~60%を輸出に頼っている国を輸出立国と呼ぶわけで、日本は随分前に輸出立国ではなくなっているのだから、明らかにポイントの産業を間違えている。再び、近隣諸国と摩擦を起こす貿易戦争をしようと云うのだから呆れる。まして、米国オバマも輸出製造業の復活を政策の柱にしているのだから、見事にバッティングする。TPPに参加しないと世界の孤児になると強欲経団連会長は言っていたが、輸出製造業を強くしようと、円安誘導をすればするほど、世界の仲間外れになる危険は増大する。円安では、最初に一般庶民は大打撃を受けるのは確実。生活必需品である、食糧や電気料金、ガソリン灯油と 値上げラッシュが襲い、国民が最初に悲鳴をあげるだろう。

既に、韓国、中国、ドイツなどから“身勝手な国ニッポン”と云う論調が目立ってきている。マクロ経済の理屈から話せば、欧米韓国等々は、既に大胆な金融緩和を行い、自国通貨をジャブジャブにしていたのだから、漸く日本も追いついただけと云う理屈はある。しかし、通貨問題は、その経過よりも、その時点における“輪切り評価”で論じられるので、輸出でバッティングすることが多い、製造業救済の政策は、僅かな賞賛と多大な批判を浴びることになるだろう。当然、外交安保に於いても、その批判が足を引っ張り、思うに任せなくなる公算が大である。

それでいて、舌の根も乾かぬ段階で、中長期のプライマリーバランスの黒字化を目指すと言うのだから、図々しいと云うか、そんな手品のような事が出来る筈もない。借金返済に困った人間の実しやかな方便に過ぎないことは、並の知能で考えればわかることである。外交安保で、緊密な日米同盟関係の復活を世界に示すと言っている。安倍内閣の経済政策でバッティングするオバマを納得させるだけの材料に、何を提示するつもりなのだろう。生半可な手土産程度で済む話とは思えない。

政府と日銀による「共同声明」も、安倍首相はマクロ経済政策のレジームチェンジだ、と自画自賛しているが、どうもこの「共同声明」は虐められっ子風貌の白川総裁の粘り腰が勝ったようで、2%の物価目標を定め、上限、期限なき国債買い入れと云う触れこみの割には、新たな金融緩和は2014年からで、その買い入れ基金の枠も10兆増と云うチンケな「共同声明」に終わった。筆者からみると、何も変わっていない大胆金融緩和だ。現に、24日の株式市場は失望売りが加速しているし、円相場も円高傾向に触れている。まるで、駄馬の先走りを見させられている感じだ。誰の口車に乗ったのか判らんが、日本を閉塞から、絶望に導いた総理になってしまいそうな按配だ。

経済財政諮問会議で、日銀が物価上昇の目標を定めたことを踏まえ、今後も四半期ごとに、金融政策と物価の推移を点検するらしいが、その日銀総裁の査問に出てくる人物が白川でない可能性がある。順調に行けば武藤敏郎元財務事務次官かもしれないが、いずれにせよお役御免でどうでも良いことになる。だからと云って、進捗状況が悪いからと云って、日銀を責めると云うよりは、政府の成長戦略が後手後手に回るのは必定なので、責は政府側に向けられる可能性の方が高いだろう。まさか幾らなんでも、株価維持の為に民間企業の株式購入やCP購入を言い出すわけには行かないと云うものだ。

中国やロシアとの関係改善を実行する、絶好のポジションで現れた安倍晋三内閣だったのだが、どうも状況判断を誤らせるアドバイス勢力が優位だったのだろう。なんとも悲劇な運命を背負った政治家である。野田佳彦の失政を高らかに宣するのであれば、消費増税の3党合意を白紙に戻し、あらためて国家の財政をきめ細かに検証した上で、是非を考える。

そう言うだけで、安倍の評価は上がっただろう。日米同盟にヒビが入ったと言っているのは、隷米派の連中やジャパンハンドラーズと呼ばれる利権集団に過ぎない。こんな都合の良い属国を、みすみす米国が手放すはずもない。中国外交で、緊張感の緩和。ロシアとの平和条約に向けての動きの加速など、米国を多少イラつかせる戦略を選択する事も可能だった。どうも、悲劇的運命は、自ら引き込んでいる面もあり、日ごろの右派的言動に手足を縛られる自縄自縛のジレンマに陥っているようである。どうも、どこかで勘違いを犯したとしか思えない。好人物なだけに残念である。

金融理論で乗りきれない日本の経済 マネタリスト浜田・竹中・高橋を信奉する愚  世相を斬る あいば達也より転載します

浜田宏一、竹中平蔵が登場すると云う事は、久々にクルーグマン率いるマネタリスト・リフレ派の復活である。安倍晋三が復活したのと同時期なのが示唆的だ。難しいマクロ経済学など語っても意味がないので、単純に言えば、国家の規制を出来る限り排除する規制改革と金融理論に基づいて貨幣供給量を中央銀行の機能に於いて、ジャブジャブにする。つまり、北京ダックのように、食いたくない奴に無理矢理食わせれば、ぶくぶく太り肝脂肪もタップリのレバーが出来ると云う理屈だ。

浜田宏一や高橋洋一の説を聞いていると、欧米も他のアジア諸国もやっている事で、今まで日本銀行が実施しなかっただけの、金融経済の常識をするに過ぎないと言っている。そして、日本の金融経済対策は世界から何周も遅れていたのだから、遅れを取り戻すだけに過ぎないとしている。

ただ、それだけでは少々心配らしく、公共投資など積極的な財政出動が伴わなければ、その力は弱いと逃げを打っている。どうも怪しさが漂う。何故なら、貧富の格差が大きくなった小泉構造改革の音頭をとった竹中平蔵は、「あのまま、我慢にして規制改革を強化すれば、貧富の格差も是正出来た。中途で止めたから、欠点だけが目立って見える。ただ、株価は上がったではないか」等々と言い訳をしていたのを思い出す。

失敗を犯した経済学者が、もっと時間をかけてやれば成功した。もっと思いっ切りやれば成功した等と戯言を言っていた訳だ。今度は、その上に公共投資による積極財政出動を加えたのだから規模がデカクなっている。高橋洋一などは、輸出製造業が円安で輸出を伸ばせば、最終的に賃金も上がるので、デフレは解消し、良好なインフレスパイラルの循環になると言っている。しかし、企業が賃金を上げるとは思えないと反駁すると、「そりゃ個々の企業の労働組合が頑張るしかないだろう。経済理論は労働問題にまで関与できないよ」とシャアシャアと言ってのける(笑)。

野口悠紀夫の産業構造改革の提言に関してもケンモホロロな言い分で、何を夢のような事を言っている、具体的に産業をどのように変えるのか絵図も見えないと言い放つ。たしかに、野口の産業構造改革は具体性に欠け、産業のイメージが湧かないのは事実だ。おそらく、野口の説に於いても、外需頼みの日本経済の立ち位置を変えていない為に起きる曖昧さなのだと思う。筆者の予感だが、経済学で日本の構造的経済の変換を図ろうとしても、シーソーゲームの循環に陥るだけで、危機を脱する事は不可能なのだと思う。

産業構造改革に於いて、過去の成功例、サムソン、アップルなどを例示するようでは、具体像が存在しないことを窺わせる。著作権や特許に精通するには、それなりの特許に関する知識もインフラも必要なわけだ。その整備だけでも時間が必要だし、その間何で経済を賄うかも議論されなければならない。

ただ、経済成長戦略が規制改革でお座なりに付け足されても俄かに信じるには値しない。もう少し、ミクロな視点でも新産業の提起は可能なのではないだろうか。社会保障改革の中から生む事も可能だろうし、エネルギー問題、食糧自給問題からも生れるだろう。具体的な知恵の絞りが不十分に感じる。まぁマネタリストの経験則に則った定義も信用ならないだろう。グローバル市場経済が永遠である保証はゼロだし、EUやオバマのイデオロギーが彼らリフレ派のイデオロギーが主導権を握っていない現実を見れば、世界の潮流には逆行している。

安倍政権は金融緩和、財政出動、成長戦略(規制改革?)を同時に行うアベノミクスだが、噂だけで円安と株高が急速に進み、順風満帆だ。金融緩和すれば円安になり、株高になる。そうすれば、輸出は増大、設備投資意欲も湧き、GDPは順調に伸びてゆく。そして、その後賃金も上がり、国民消費も回復すると云うのが専らのシナリオだ。ただし、括弧つきで、賃金が上がるのは交渉次第であり、上がるとしても数年後と云う但し書きがつく。此処のところを国民が見逃している可能性はかなりある。

浜田・竹中・高橋リフレ派は金融緩和だけでは効果も半減するので、財政出動が必要だ。最も裾野が広い公共投資が財政出動として適切だとなる。これが自民党の「国家強靭化」とピッタリ合った。否、合わせたのかもしれないが、いずれにしても建設業界に金をバラ撒くと宣言したのだ。

10年200兆の公共投資のようだが、この建設業へのバラマキが経済成長戦力と言われても納得出来ない。少子高齢化の国家で、今後既存のインフラ自体が不要なものになりかけていると云うのに、老朽化改修と云う美名の下で、不要なインフラの復活が起きることは必定なのである。

過疎化が進み、10年後には人口の殆どが冥途に旅立っているような村落の橋や道路に金をかける工事が蔓延するのは間違いがない。余命5年と言われて、家を新築するような人間も居るだろうが、その多くは、その家に住み続ける息子や娘が居ることが前提だろう。まぁ、個人なら、それはその人の勝手だ。しかし、国家が行う場合は、税金なのだ。此処が決定的に違う。また、大震災の復旧復興で、既に建築資材などは高騰している。政府の公共投資によって、更なる資材高騰は避けられそうもない。逆に言うと、復興予算が不足する事態も起きるだろう。

復興予算が不足するだけなら良いのだが、土木事業に携わる労働人口の増加問題も日本の将来を危うくする。土木事業従事者の増加は、一時の栄華を謳歌するかもしれないが、最終的にはバブルなのだから、消えるわけで、急激な失業問題を抱えるリスクも内在する。外需から内需経済への移行に、旧態依然の公共事業依存体質を保持している限り、新たな産業構造改革のシーズが絶える事になる。土木建設業界が積極的設備投資をすると云う保証もない。いずれ枯渇する公共事業の為に、銀行から借り入れまで起こして、企業が設備投資するかどうか懐疑的でさえある。

つまり、自然の経済成長が得られなくなった結果、無理やり作る市場と無理矢理湧かせたマネーによって、無理矢理産業を活性化させ、バブルな実需を産みだすと云う按配なのだが、一皮剥けなければならない、哲学的国家像からはかけ離れた、老いているのに、俺は若いんだ!と強弁している気の毒な高齢者を見る思いだ。本当に、老成とか達観と、かけ離れた世界が政治なのだろうか。まぁたしかに、先回の選挙では老成や達観と無縁な人びとが熱心だった政党だけが生き残ったのだから、それが政治だとすれば、政治とは国家を滅亡させる為に存在している錯覚に陥る。

 道路総点検 天下り先ボロ儲けのバカらしさ、緊急経済対策に高笑い

(日刊ゲンダイ1月19日)

<点検・補修の受注先には、国交省OBズラリ>

総額13兆円規模に膨らんだ2012年度補正予算案。安倍政権はこのうち2.2兆円を老朽化した道路施設などの総点検と補修に充てると息巻いているが、この方針に国交省の天下りOBはほくそ笑んでいることだろう。道路やトンネル、橋梁の点検・補修には「調査」「管理補助」「発注者支援」などの事業に無数の天下り財団がぶら下がり、われわれの血税を食い物にしてきたからだ。

昨年12月、天井板が崩落し9人が死亡した笹子トンネル。事故後の緊急点検の結果、1211カ所もの不具合が見つかったが、事故3カ月前の大規模点検で不具合を見過ごしてきたのは「中日本ハイウェイ・エンジニアリング」なる中日本高速の子会社だ。社長、副社長、取締役に加えて、役員4人のうち3人が旧道路公団のOBという天下り企業である。

一般道には国交省OBが巣くう。「先端建設技術センター」「土木研究所」「日本建設総合情報センター」……など、おびただしい数の天下り財団が国道の点検・補修事業に関わっている。

「09年には天下り官僚がトップを務めてきた財団法人『道路保全技術センター』のずさんな調査が発覚。国から国道下空洞調査を計5億4000万円で受注したが多数の空洞見逃しや報告書のインチキが見つかったのです。この法人は民主党政権に解散を命じられましたが、センターの残した30億円の資産は国が没収するはずだったのに、国交省の天下り先などがセンターからの寄付の形で山分け。センターが実施していた舗装施工管理技術者の資格試験も、国交省OBが理事を務める『日本道路建設業協会』に引き継がれました」(野党関係者)

さらにズサン調査を行っていた当時の理事長で元建設省技監の佐藤信彦氏には退職金を支払わない方針だったが、佐藤氏は「退職金を支払え」と提訴。裁判所も訴えを認めてしまった。

その後、佐藤氏は「日本トンネル技術協会」という天下り法人の会長にチャッカリと納まっている。典型的な“渡り”だし、この協会はトンネルの維持管理の調査研究を行っている。安倍政権の大盤振る舞いの恩恵にあずかるのは間違いない。

バラマキ補正で国交省の天下り先がボロ儲け――。こんなことで本当に景気は上向くのか。

世相を斬る あいば達也より転載

世銀、日本のGDP伸び率を0.8%に引き下げ 安倍のスタグフレーションが見えてきた

世界銀行の予測は常に楽観的なものだが、それでも日本のGDP伸び率は0.8%だという。世銀の予測でこうなのだから、実際は、好くて0.5%程度なのだろう。筆者は、ウッカリするとゼロ乃至はマイナス数値になる可能性もあると思っている。勿論、だからといって嘆いているわけではない。先進諸国のGDPが大きく伸び要素など皆無なのは、社会学的見地から観察すれば当然のことである。

エコノミスト達は、金が金を生む世界棲んでいるのだから、金が流動しないと失業する。故に、先々に何らかの展望があるように思うのは当然だし、年々歳々の現実の事象と、それからの事象を予測して、仕事だから何かを語るだけであり、資本主義も、金融資本も、もう人間に富を齎さないとは言えない人種なのである。アベノミクスを知りながら、世銀は、その経済効果をせせら笑うような成長率を予想している。経済成長がないのにインフレだけが起きてしまう。特に、生活必需品関連のインフレが顕著に出るだろう。一般生活者の日常生活を直撃、生活費の支出は5%程度増える。

その上、消費税が8%、10%となった時には、月々1割以上の家計の支出増になるのは間違いがない。収入がインフレに見合って増えればいいのだが、そもそも遅効性があるものだし、企業業績が経済指標通り上向かない以上、収入はそのままになる。円安、株高を好感して、景気が浮揚しているような錯覚を持っているが、日銀の地域経済報告の景気判断も9地域の内8地域で下方修正されている。北海道が唯一の横ばいだが、北海道はこれ以上悪くなりようがないどん底にあるからに過ぎない。これにインタゲ2%が加われば、意図的に創出した“あべスタグフレーション”と云う地獄絵を見ることになりそうだ。結果的に雇用創出どころか、現状維持以下になる可能性の方が高い。個人的には地獄絵も見てみたい欲望はある。

昨日のコラムで、米国は右傾化する日本全体に憂慮しているし、安倍政権にも懐疑的である。それは外交安全保障上の問題だけではなく、日中の経済の停滞が世界経済に及ぼす悪影響が非常に大きい為である。韓国経済が好いとか何とか言っても、所詮小国の経済規模、日中とは比べものにならない。EUもダメ、日中もダメとなっては、世界経済の牽引役が不在の世界が出現する。まぁアメリカがシエールガス革命で、世界NO1の石油産出国になって、世界経済を牽引できるのなら良いのだが、99%の貧困の存在が足枷で思うようには行かない。1%の金持ちの消費などたかが知れているわけで、投資に回す金と消費は別物である。

サブプライムローン問題の傷を癒したばかりのアメリカ経済には、99%貧困問題があるので、強い経済のアメリカが再現される道のりは、金融によるマジックでもしない限り、容易に活況を呈するとは思えない。EUは共同体思考に入ったと云う事は、共存が哲学であり、これ以上の経済繁栄と云う我欲が“ミットモナイ”概念になりつつあるので、繁栄に向かった火が燃え盛ることはない。

発展途上国も後進国も、自国の市場が充分に発展するまでには至っていないので、先進諸国の市場を当てにしているわけだが、それも叶わないとなると、どうしても、経済成長の伸びは鈍化する。地球規模で考えれば困ったことだが、個人的には、老化する時間だけが残されているようなもの、どちらでも構わない(笑)。50過ぎたら、日本人ももう少し達観老成すべきだ。ただ、日本の政治家の限界は見えてしまった感じがする。哲学が語れないので、いつまで経っても、無い袖を振ろうとしてしまう。或いは、みせかけの袖をつくろうとしている。

袖がなくなったので、増税だと云う野田のような政治家は最悪だが、景気が良くなるぞ~と方便を使う安倍晋三も困ったものだ。政治がなにもしない方がまだマシのような経済構造になってしまった日本経済、考えれば考えるほど、あちこちで壁に突き当たる。せめて出来る事といえば、地域主体の経済構造への転換くらいだが、これとても上手くいくとは限らず、地域によってはハチャメチャな混乱の挙句、夕張のようになる可能性も大いにある。やはり、最終的には哲学に行き着く。宗教に行くのなら、“一人教”創設して信じることにする。

貧乏でも有意義な生活習慣を身につけるとか、快楽主義に徹して傍若無人な生活を送り早死にするとか、21世紀の日本人の“生き様”そのものを考え、実行する時代に入っているのかもしれない。そう云う世界では、永遠不滅の真実のように語られている多くの観念が逆さまになる世界が現れるのかもしれない。誰も同意したくないだろうが、腹を決めれば、それ程苦痛なものでもない(笑)。

癌で死ぬのが一番幸せ、孤独死も愉しからずや、自殺も一つの道である、墓などいらない、魂は何時までも現世でうろつきたい、化けて出てでも、殺したい奴がいる(笑)イイじゃないですか、自由気ままでね。何を、口角泡を飛ばし興奮するのですか?自分が納得しているのなら、どんな生き方も是であり、他者がとやかく言うものじゃない。

自由主義ってのは、ここまで腹を括る必要があるわけで、半端な自由主義には納得は出来ない。自由主義の最終的姿は自己の滅亡より、自由を愛することじゃないのかな?これ、意外に難しい(笑)。ちょっと今夜は遊びが過ぎた。

東南アジア歴訪で分かった 安倍首相 健康不安再燃 
(日刊ゲンダイ1月17日)

「夜、眠れない…」16日から、東南アジア3カ国を訪問している安倍首相。就任後、初の外遊である。外遊日程を見た政界関係者は、「やっぱり体調は良くないのだろう」と確信を強めている。

安倍首相の歴訪先は、ベトナム、タイ、インドネシアの3カ国。日本から6時間程度だ。「とても首脳外交とは思えない、ゆったりとしたスケジュールが組まれているのです。16日にベトナム、17日にタイ、18日にインドネシア、19日に帰国という3泊4日の日程。忙しい首相では、考えられないノンビリした日程です。現地でも予定を詰め込んでいない。

夜は必ずゆっくり宿泊できるようにしている。もし、無理をして持病の“潰瘍性大腸炎”が悪化したら、あっという間に政権は吹き飛ぶ。官邸サイドが、ハードスケジュールを避けたのは間違いないでしょう」(政界関係者)

政界関係者が「やっぱり体調は良くないのだろう」と一斉に感じたのは、はたから見ていても、調子が悪そうだからだ。もともと、首相の持病である「潰瘍性大腸炎」は、難病指定されている病気。原因は不明、治療法はない。ちょっとでも無理をすると、下痢や腹痛、下血が止まらなくなる。完治しない病気だ。

首相周辺は持病の悪化だけでなく、クスリの副作用も心配しているという。安倍首相は「アサコール」という特効薬で症状を抑えているが、どんな良薬でも副作用がある。独立法人「医薬品医療機器機構」のホームページによると、アサコールの副作用の発生率は48.5%だという。

「懸念されているのは、首相の顔がむくんで見えることです。アサコールは副作用としてむくみを起こすことがある。重い副作用は、心筋炎、心膜炎、腎不全……。持病の悪化を怖がって必要以上に服用しているのではないか。心配です」(自民党事情通)

年明けのこの2週間、映画観賞だ、ゴルフだ、スポーツジムだ、とストレスのかからない生活をつづけている安倍首相。なのに、早くも「プレッシャーで眠れない夜はありますね」と弱音を漏らしている。この先、ハードな外交スケジュールがつづいた場合、体と神経はもつのか。トップの健康は国民生活に直結する。首相は可能な限り国民に体調を明らかにするべきだ。

忘れられかけている「生活の党」小沢一郎に起死回生の道は残されているのか? 世相を斬る あいば達也より転載します。 
http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/a19cdab0c0fc3f8227a464df1b2746b0?fm=rss

2013年01月16日 世相を斬る あいば達也
 
JNN(TBSテレビ)が政治世論調査をした。小沢一郎を支持する筆者としては極めて不快な調査結果だが、一定の範囲で筆者の予測と一致しているので、やっぱりな、という印象もある。日本の有権者の民意度を知る手掛かりにはなる、と最近はマスメディアの世論調査をバカにしないように努めている。アナウンスメント効果やバンドワゴン効果などが、アンダードッグ効果(判官贔屓)を押しやる世相に於いては、マスメディアの論調や世論調査による世論誘導などを注視せざるを得ない状況になっているからだ。
 
JNNの主な調査項目と結果を、まずは眺めて頂こう。

■政党支持率
(1)自民32.9%、(2)維新7.2%、(3)民主6.4%、(4)みんな3.9%、(5)公明3.8%、(6)共産2.2%、(7)社民0.7%、(8)生活0.3%、(9)みどり0.2%、(10)国民0.1%…(支持なし40.3%)

筆者コメント:自民の支持率が伸びているのは、円安と株高で何となく経済が上向くのかも?と云う期待が膨らんでいる結果だろう。金融緩和の副作用や公共事業によるバラマキ予算の問題点が具体的に現れない昨今の状況であれば、実際に為替が円安に振れ、株高が現れている事実を見れば、その政策への夢が膨らむのは当然だ。生活が、消えゆく政党・社民党より低いのには驚いた。共産党より低いかもと思ったが、社民より低いとは忌々しき結果だろう。

■内閣支持率
支持する:66.9% 支持しない:31.2% 筆者コメント:67%近い支持ですか~(笑)、なにも考えないで答えたのだろうが、高過ぎる。まぁ国会が開いていないので、マスメディアも、大盤振る舞いの経済政策報道が多いので、致し方ない結果かもしれない。

■自民政権で生活はよくなるか
(1)変わらない63%、(2)良くなる26%、(3)悪くなる8%、(4)わからない3%
筆者コメント:日本経済の根源的問題は政治ではかわらないと理解しているようだ。有権者も元凶を知っているところが頼もしい(笑)。

■政権の優先課題
(1)景気と雇用24%、(2)年金医療・社会保障17%、(3)震災の復興15%、(4)消費増税などの税制8%、(5)外交安全保障8%、(6)少子高齢化・子育て8%、(7)原子力発電などエネルギー政策7%、(8)TPP参加4%。その他、憲法改正、教育改革、地方分権や行政改革、定数是正など選挙制度改革は3~2%。

筆者コメント:有権者の多くは、世界経済の中の日本経済なんて意識はないだろう。マスメディアの論調に乗っかって答えただけだろう。それにしても、原発とエネルギー政策が7%とは笑ってしまう。如何にも飼いならされた豚のような国民性だという事が理解できる。景気と雇用は誰がやっても悪くなる構造的なもの、早く崩壊した方がやり直し時期も早まる。そのくらい痛めつけないと、気づかない国民なのだろう。ただアベノミクスの主張に付和雷同した有権者の姿が見えるだけだ。政治と経済は完全に分離している現実を直視できないのだろう。政治で経済が良くなる時代は終わっている。

■安倍内閣はいつまで続いて欲しい
(1)出来るだけ長く56%、(2)2~3年28%、(3)1年くらい7%、(4)半年くらい4%。

筆者コメント:マスメディアのコロコロ変わるのは良くないが浸透したのだろうが、安倍内閣は持っても1年が精々。秋口には、金利上昇が日本の国家財政を直撃する。

■民主党の再建に期待する?
(1)期待しない62%、(2)期待する35%、(3)わからない3%、

筆者コメント:期待する人が35%居るというのは奇怪だ。海江田に期待?前原に期待、玄葉か野田か細野か???それとも輿石に期待するのだろうか?
 
まぁ、そんなこんなの世論調査だったわけだが、やはり刺激的なのは、「生活の党」の支持率が社民党以下の0.3%で、みどりとの差が0.1%と云う部分である。仮に悪名高いTBSの調査だとして、捏造で小沢支持者をガッカリさせる目的にしても酷過ぎる支持率だ。捏造なら3%程度にすべきところ、0.3なのだから捏造ではないと思われる。結党大会前であり、暫定的代表の段階なだけに、政党として有権者から認知されていない可能性もある。逆に、筆者のように、小沢一郎の去就に注目、此の儘逃げるつもりなら、もう見限るという待ちの姿勢なのかもしれない。
 
いずれにせよ、まだ小沢一郎から、民主党離党後の迷走した顛末について、納得出来る説明を聞いていない。不徳の致すところ程度の言葉で納得は出来ない。一誠が百術に勝るのであれば、正直に、戦略ミスを認め、被害を与えた純粋な同士に詫びるべきである。勿論、支持者にも、である。敗軍の将、兵を語らずは当然だが、指導者としての自己分析は欠かせない。陸山会事件の説明責任は不要だが、今回の顛末の説明責任はある。

それから、訳のわからない時候の挨拶のようなツイッターは不要だ。熱く政策を語れ!自民党の政策を評価せよ!小沢の心からのつぶやきが聞こえないツイッターなど、百害あって一利なし。
JNN世論調査 調査日 2013年1月12日,13日 定期調査

「維新の会」分裂含み、竹中の安倍政権入りが方向性を明示 慎太郎首相の芽まで

世相を斬る あいば達也より転載します

まず初めに“生活の党”の話。森代表が財源論であれだけ民主党を追求していた自民党が、財源無視のバラマキに興ずるのは納得できない、と怒っている。しかし、野田民主党が、自爆テロ解散前に、特例公債を2015年まで自動延長させる法案を通しているので、参議院でネジレ現象があっても赤字国債(建設国債含む)のお墨付きを、与党時代の民主党が与えてしまっているので、もう文句を言っても後の祭りだ。安倍晋三には霞が関と野田佳彦と云う援軍までついていたことになる。本当に野田佳彦ってヤツは酷い疫病神だったね。下野するだけでも噴飯ものだが、ついでに敵方の大将に“打ち出の小槌”を与えたのだから、大馬鹿野郎である。

ところで見出しに関する安倍首相と日本維新の会の会談が大きく報じられているが、この会談には多くの疑問符が残るのは当然だろう。日本維新の会の代表は誰あろう、石原慎太郎である。であるならば、おひざ元で暇をこいている慎太郎と参議院における審議の協力を仰げば良いわけで、なにもこれ見よがしに橋下や松井と会う理由はない。この事への疑問には触れずに、朝日は以下のように報じている。当然、この政党の序列を無視した会談が含む意味合いを知りながら、朝日は、敢えて見ないふりで記事を書いている。

≪ 首相、橋下氏に補正協力要請 参院選の野党連携を牽制
 安倍晋三首相は11日午後、日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長、幹事長の松井一郎大阪府知事と大阪市内で会談した。首相就任後、両氏と会談する のは初めて。首相は会談の冒頭で「東京と大阪は日本の成長のエンジンだ」と述べ、経済成長を促すため規制緩和に取り組む考えを示した。関西の経済情勢について意見交換したほか、首相は2012年度補正予算案の早期成立への協力を要請。会談後、松井氏は記者団に 「野党的発想で何でも反対することはしない」と述べ、協力する考えを示唆した。
 
会談に先立ち、首相は11日午前の記者会見で「補正予算を早期に通過させるのが景気や経済発展に極めて重要だと話し、協力もお願いしていきたい」と表明した。参院選に向け、維新を含めた野党共闘の動きもあるが、首相は「自民、公明で安定した政権を取って衆院、参院で過半数を目指す基本的な考え方には全く変わりがない」と述べた。
 
これまで首相は「教育制度改革や憲法改正、道州制などで協力できるのではないか」と述べるなど、憲法観や外交・安全保障分野で維新との主張の近さを指摘してきた。今回の会談に は、維新が野党と参院選で連携することを牽制(けんせい)し、1人区での野党共闘を 封じたい思惑もある。≫
(朝日新聞デジタル)

この記事で報じていること自体は、どうでも良いことである。問題は、なぜ安倍は石原慎太郎代表の頭越しに、代表代行と幹事長に会ったのか、その事が重要なのである。たしかに、維新の会とみんなの党の連携も参議院選では脅威なので楔を打つと云う目的はあったろう。しかし、筆者は隠された意図の方に興味がある。それは、安倍政権の経済司令塔的存在に竹中平蔵が起用された問題だ。竹中は、当初橋下徹と云う電波芸人を利用して、民主党から維新の会への政権交代の道筋を描いていたのだが、総選挙で自民圧勝の計算違いを起こし、急遽、安倍自民へくら替えしたニオイがプンプンだ。飯島勲が加わった点も、そのニオイの臭気を強くなっている。

竹中平蔵、飯島勲、(高橋洋一)と並ばせれば、もう一人重要人物が欠けている事に気づくだろう。小泉純一郎だ。しかし、最近では、実は小泉純一郎は小泉政権のお飾り神輿だったのかも、と云う疑問符も付いているだけに、竹中・飯島(高橋)で世界金融組織には充分な布陣なのかもしれない。世界金融組織が、最終的に世界国家の成立を目指している過程の範囲内にあると云う説もあるくらいだ。ただ、個々のプレーヤーにはそこまでの自覚がないと云うことだ。CIAのインテリジェンス組織に属する個人に、横の連携がないのと同様のかたちなのだろう。

石原慎太郎は安倍自民と連携に前向きだったので、あらためて会う必要もなかったと云う考えもある。しかし、平沼や片山は竹中・小泉ラインに“郵政民営化”で煮え湯を飲まされた怨念を忘れる筈がない。つまり、立ち上がれの面々にとって、竹中平蔵は宿敵なのである。しかし、敢えて見える形で竹中平蔵を安倍政権に引き込んだ事実は重い。何かに向けて脅しをかけた面があるはずだ。それは、短絡的には平沼ら、本当の右派保守政治家の維新からの追い落としかもしれない。つまり、石原はみずから平沼らを切れない。しかし、権力亡者の石原にとって、権力に介在したい欲望を抑える事も出来ない。その石原欲望の成就には、平沼らが怒って党を割ってくれることが望ましい。

その上、みんなの党の渡辺は、石原だけなら組めると云うメッセージを常に流しているのだから、石原にとって、平沼らは邪魔になってきた可能性は大いにある。維新とみんなの党の連携が上手くいけば、自民党を凌駕するだけの勢力になり得る、と先の衆議院選挙のデータが証明していたのだから、石原の興奮は極に達している。冗談じゃなく「俺さ、内閣総理大臣になれるかも?」と石原慎太郎が夢精を伴い夢想しても不思議はないのである。

みんなの党は、維新との共同塾開催や選挙協力の方向で一致していたのだから、安倍晋三の橋下訪問は心穏やかではない。自公政権に維新を取り込む動きにも写るだろう。安倍の突然のパフォーマンスだけを見れば、野党共闘分断が狙いと云う素直な見方もある。ただ、この動きは、維新内にある、維新とたちあがれの確執に油を注ぐ効果があるだろうし、前述の石原と平沼らの分断と云う深慮遠謀の仕掛けかもしれない。まぁ半分妄想のようなものだが、考える分には面白い。

今、最も自公政権に対抗し得る政治勢力と言えば、維新+みんなの党+石原慎太郎だろう。ただ、安倍の動きからはたちあがれ全体の無視だから、石原も排除に含まれるのだが、あの太陽の党の面々が含まれていても石原と組み、みんなの渡辺をコケにした選択を見る限り、橋下の石原信者ぶりは相当だ。安倍が元気で自民党健在なら、石原のそれ以上の芽はないのだが、参議院選で維新+みんなの党が第一党に躍り出てきた場合には、自民+維新+みんなの党+石原と云う勢力図も現実的にある。その時、衆議院の第一党の総裁が絶対に首相になるとは限らない連立政権もあるわけで、その時石原慎太郎が内閣総理大臣になる芽がゼロとは言えない。勿論、流石の妄想好きの筆者もゼロではないとまでしか言えない(笑)。まぁ、こんなことまで考えてしまうほど、日本の政治はカオスの中に嵌り込んでいると云うことだ。

 国民も仰天! 麻生財務相も激怒 競争力会議 竹中が安倍内閣の命取りになる
(日刊ゲンダイ1月8日)

また、あの男が戻ってきた。テレビを見ていて、「ゲゲッ」と思うのが竹中平蔵氏だ。安倍内閣は7日、内閣官房に「日本経済再生本部」を新設し、看板を掲げた。再生本部には全閣僚が参加し、その傘下に民間人による「産業競争力会議」を設ける。竹中は、この「競争力会議」のメンバーに選ばれた。で、TVに出てくる出てくる。例によって、立て板に水でしゃべりまくり、さながら、安倍内閣の閣僚みたいだ。しかし、この男が過去に何をやったか。決して忘れてはならない。

竹中といえば、小泉内閣で金融・経財相や総務相を歴任。経済政策の司令塔として、格差を拡大させた張本人だ。金融相時代は日本振興銀行を異例のスピードで認可し、郵政民営化に代表される「民営化」や「規制緩和」を推し進め、外資をボロ儲けさせた“売国奴”でもある。揚げ句が参院議員任期を4年も残して、トンズラした無責任男だ。評論家の佐高信氏も驚いていた。

「そんな人物を経済政策を担う会議のメンバーに加えるということは、安倍内閣は内外に『再び格差を拡大させる』と宣言したようなものですよ。まして、竹中氏には数多くの疑惑が積み残されている。日本振興銀行をつくった木村剛氏は逮捕された。認可した竹中氏はなぜ、無傷なのか。学者時代は日本と米国を行き来することで、課税を逃れている“逃税”も指摘された。

さらに規制緩和で儲けた外資の手先ともいわれました。そんなこんなで、しばらくは表舞台から消えていたのに、選挙前に維新の会の候補者選定に関わり、ちゃっかり安倍内閣で復活した。自民党のいい加減さ、ケジメのなさの象徴です」

<安倍はナーンにも人事がわかっちゃいない>

竹中抜擢の背景には菅官房長官の影がちらつく。竹中総務相のときに菅は総務副大臣として仕えた仲だ。「で、当初は経済財政諮問会議のメンバーに入れようという動きもあった」(事情通)という。しかし、麻生財務相が反対して潰し、その結果、産業競争力会議に回ったとされる。

「こうした経緯を見ても分かるように、竹中さんは内閣の火種になりますよ。麻生さんとは犬猿の仲だし、内閣官房参与になった飯島勲・元首相秘書官とも折り合いが悪い。大体、国土強靭化でバラマキをやろうとしている安倍政権と新自由主義者の竹中氏とは路線が違う。この人事は整合性がないのです」(自民党関係者)

それなのに、安倍内閣が竹中を起用するのは菅の薦めだけでなく、安倍のお気に入りだからだ。「一種のお友達。安倍さんはまだ人事が分かっていない」(同)とこき下ろされているし、今後、竹中がでしゃばれば、必ず、軋轢(あつれき)を生む。月内にも経済戦略の議論を始めるというが、発足前から空中分解しそうな雲行きだ。

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