動き始めた安倍と麻生つぶし 政界地獄耳

2017
626日 日刊スポーツ


ポスト安倍の最有力といえば副総理兼財務相・麻生太郎を思い浮かべる人も多いだろう。元首相経験者であることからリベンジを果たした首相・安倍晋三と同様、もう1度という思いもあるだろう。ところが麻生が色気を見せ始め、派閥の拡大を仕掛けたころから首相と副総理の関係はぎくしゃくしている。とはいえ数は力。政局をうまく転がせば麻生にも首相の目はあるのか。
 
20日、麻生は都知事・小池百合子の築地再開発案に対して「普通は、前の土地売るんだよ。その土地を売った金で新しいものをつくる。それが何だか知らないけど『両方やります』。金あるね」と批判。24日には麻生派議員の会で秘書への暴行問題で自民党を離党した衆院議員・豊田真由子について「学歴だけ見たら一点の非もつけようのないほど立派だったけど。

あれ、女性ですよ女性」と述べた。民進党代表・蓮舫が早速「麻生大臣。この人の感覚、全く理解ができない。謝罪ならまだしも『あれ女性です』とはどういう意味か」とかみついた。
 
つまり首相時代の失敗を全く懲りていないのである。この人の失言・暴言は「自民党魔の2回生」の比ではない。相変わらず言葉が過ぎるか、言葉が足りない。無論党内にも国民にも首相待望論などない。

「麻生派と首相派閥の清和会を除く各派閥の幹部が頻繁に会合を持ち始めている。当初の目的は8月下旬にも行われる党人事と内閣改造の腹合わせだったが、内閣支持率の低下と官邸のダッチロール状態を見るにつけ、途中から安倍内閣の幕引きと麻生派つぶしに議題が変わってきている」(自民党ベテラン議員)。都議選の最中や首相外遊中に党内政局はどんどんと進んでいく。