それも政府擁護の立場で!
週刊ポスト2014年12月5日号に面白い記事が載っています。
「芸能ニュースはテレビじゃなくて、タブロイド紙でやることでしょ?」
(日本在住5年でフィンランド出身の学生兼タレント、アカキ・ クーメリ氏)
ニュースで扱われるのも芸能人なら、ニュースを扱うのも芸能人。
私は日本のニュース番組を見ながら、“どうしてこの人のコメントを聞かなきゃならないの?”と思うことがしょっちゅうあります。例えば政治のニュースなら、 当然政治に詳しい人に解説してほしい。自分が知らないことを知りたいからテレビを見るんですから。
芸能人は一般の視聴者と同レベルの感想を述べているだけ。もしアメリカでそういう番組を作ったら、誰も見なくなりますよ」
お笑い芸人やタレントが知識人として活躍するのは、どうやら日本特有の現象のようですね。井戸端会議的なバラエティ番組なら許せる、と言っても、じゃあバラエティに政治家が出演して政治的な発言をしてますが、これはどうなるのかということです。
また逆にニュース番組に芸能人がコメンテーターで出たりしてます。
例えば古舘一郎、辛坊治朗、宮根誠司、この連中は元局アナですが、
フリーになって今はタレントなのです。
しかし多くの視聴者は彼らがフリーになろうが関係なく、いつもの報道を伝える局アナのつもりで見ています。普通、局アナがニュース番組で報道する時は私見を交えてはいけないので、テレビ局は個人的見解を喋れるタレント、フリーアナを重宝するのです。
結局、視聴者はアナウンサーとして知名度がある人がこう言うんだ
から間違いないと思ってしまうんですよね。
NHKのNW9の大越健介もアナウンサーじゃないので自分の考え
を喋りまくっていますし、番組トップにスポーツを持ってきたりしてます。
最近は「オカマ」キャラですか?マツコデラックスやミッツマング
ローブだとか人気があって、こういう中性的な人たちが喋ると妙に
正論に聞こえるから不思議です。
明石家さんまやタモリは政治のことに口出しはしませんが、ビート
たけしや弟子のガダルカナルタカや東などは知識人気取りで世論を
誘導しまくっています。
「極楽とんぼ」という漫才コンビは、相方が性犯罪者として逮捕された
のをきっかけに、片方の加藤浩次が報道番組をやったりしてます。
大阪の読売テレビは筆頭株主が吉本興行なので、政治解説などを
吉本芸人に優先的にやらせています。驚いたのは女性漫才コンビにパネルを使って政治解説、と言ってもほとんどが橋下擁護や安倍擁護をやらせているということです。
何もタレントが政治を語ったらダメだといってるんじゃないのです。
あとは右翼的な発言をする津川雅彦などの俳優や、テレビプロデュ
ーサーのテリー伊藤などテレビ関係者、それに官房副長官配下の
青山繁晴などの知識人モドキで埋め尽くされています。
間違っても左翼的な人物がレギュラーになることはありません。
たかじん妻の本「殉愛」が完全な捏造だということがバレて問題に
なっている百田尚樹。出世作「永遠の〇」を発表したのは2006年ですが、本屋大賞を受賞し、映画化され話題になったのは2013年です。
実に発表から7年もたって、つまり安倍政権になってから注目され
だしたわけで、やはり不自然な気がします。要するに安倍政権が憲法改正、集団的自衛権など、国民を右傾化に誘導するために話題を作ったという見方も出来るのです。
それほどのタイミングなんですね。NHKの経営委員までに抜擢されたことからも、おそらく当たらずとも遠からずだと思います。考えて見れば橋下や百田を初めとする右翼の新自由主義者タレントと、辞任後数年の時を隔てた安倍晋三と結びつけたのは読売テレビの番組だったんですね。
そうすると10年ほど前から日本を右傾化へ誘導する計画が着々と
進められていたことになります。これは非常に怖いことです。お茶の間でいつも見かける、よく知ってる人が言うから、あるいは感動した本の作者が発言するからこそ意味が出てくるんですね。限定効果論や新強力効果論というものです。
これは日本のテレビが、その効果をよく知っていて世論を誘導する
ために意図してその効果を利用しているからです。もちろん視聴者にまともな判断をさせないようにするためですね。26日、選挙区間の「1票の格差」で、昨年の参院選が「違憲状態」という最高裁判決がありました。http://news.yahoo.co.jp/pickup/6140015
一昨年の衆院選に続いての「違憲状態」判決で、これは安倍内閣が
違憲内閣だと言っているに等しいものなんですね。しかしNHKでは同じ日に紅白歌合戦の出場歌手の発表があり、最高裁判決より紅白のほうが報道としては大きな扱いだったのです。
そして違憲内閣が、増税を決めたり、特定秘密保護法を決めたり、
解釈改憲をしたりしてるんですね。
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