鹿児島補選と沖縄市長選の結果が教えてくれるこの国の絶望的な政治状況
http://www.amakiblog.com/archives/2014/04/28/#002959
天木直人のブログより転載 
2014年04月28日

もはや私は既存の政党、政治家のすべてが役立たずの税金泥棒と思っているが、それにしてもきのう4月27日に行われた鹿児島補選と沖縄市長選の結果には、あらためて失望した。
選挙違反で失脚した自民党候補の後任を選ぶ選挙であるにもかかわらず、自民党候補が勝った。オール沖縄が普天間基地移転反対であるはずなのに、移転容認の市長が誕生した。選挙にはそれぞれの選挙事情があるのだろう。
 

選挙に詳しい専門家はそれぞれの結果についてもっともらしい解説を行うのだろう。しかし私は単純に、民主党と共産党にこそ、自民党をここまで復活させ、野党を多弱にしてしまった大きな責任があると思う。国民の期待を担って政権交代を果たした民主党は、3年間も権力を掌握したにもかかわらず自滅してやすやすと安倍自民党政権を復活させた。しかも野党になって、党勢を立て直すどころかますます迷走し、国民を裏切り続け、沖縄市長選に至っては自民党候補を支持する始末だ。
 その無責任さは万死に値する。
 

もう一つの野党である共産党は、「自民党に正面から対抗する唯一の野党」を売り物にして自画自賛を繰り返す。
 

安倍自民党政権を倒すべき野党共闘を拒み続けている。今度の鹿児島補選でも敗北が目に見えているのに独自の候補を立てて惨敗している。 
その共産党の真骨頂があの東京都知事選における共闘拒否だ。
 

あの時細川候補が舛添候補を破っていれば、ここまで安倍首相を増長させることはなかった。それどころかいまごろ政治状況は一変していたに違いない。今後安倍政権がどのような悪妻、失政を重ねても、今度の鹿児島補選と沖縄市長選で自民党候補が勝利した政治状況が大きく変わるとは、私には思えない。
 

日々の生活に追われた一般国民には、もはや政治に関わるエネルギーや、ましてや政治を変えようとするエネルギーが残っているとは私には思えないのだ。そのような一般国民でも、奮い立たせてくれる政党や政治家が出てくれば一気に立ち上がる。しかしその動きは今の日本には皆無だ。今の政治状況はまさしく絶望的だ。それでも絶望してはいられない。どうすれば今の絶望的な政治状況が変えられるのか。名案があったら教えてもらいたい(了)