真実の報道神秘

権力の『おかしな政策』におかしいと報道しない日本で、一人でも『おかしい』と声を上げ、真実を追求して行きます。

2017年08月

納期5度目の延期のMRJ、債務超過へ…9年間利益ゼロで実質破綻状態、新規受注も困難

 

20170824 ビジネスジャーナル


初の国産ジェット旅客機・MRJ(三菱リージョナルジェット)は、果たして飛べるのか―― 


三菱航空機は1月、MRJ初号機の納入時期を2020年半ばまで延期した。これで延期は5度目だ。量産の開始時期も2年先送りした。開発費は膨らみ続け、初号機の納入より先に三菱航空機が債務超過に転落した。630日の決算公告で判明した。 

173月期の最終損益は511億円の赤字。累積赤字は1510億円に達した。自己資本(資本金500億円、資本剰余金500億円)を上回り、債務超過額は510億円。設立以来、赤字経営が続いている。

 

【三菱航空機の損益推移】(決算公告に基づく)
以下、決算期 当期純損失/累積損失
08
3月期 ▲1.3万円/▲1.3万円
09
3月期 ▲64.67億円/▲64.67億円
10
3月期 ▲143.61億円/▲208.28億円
11
3月期 ▲65.90億円/▲274.19億円
12
3月期 ▲43.43億円/▲317.62億円
13
3月期 ▲104.90億円/▲422.52億円
14
3月期 ▲94.05億円/▲516.58億円
15
3月期 ▲177.15億円/▲693.74億円
16
3月期 ▲305.22億円/▲998.96億円
17
3月期 ▲511.87億円/▲1510.83億円
 

三菱航空機はMRJの納期が7年ずれ込んだため、売り上げを計上できない期間が想定以上に長引いたことで510億円の債務超過に陥った。開発費用がそのまま累積損失になる。上場企業であれば、債務超過に転落すれば上場廃止法的処理のコースを辿るところだ。 

三菱航空機は非上場会社のため、東芝のような上場廃止のリスクはない。親会社の三菱重工業が資金の不足分を毎月補填している。三菱航空機の存亡は、三菱重工がいつまで開発費用の支援を続けることができるかにかかっている。 


【三菱航空機・出資者及び出資比率】(1771日現在)
三菱重工業 64.0
三菱商事 10.0
トヨタ自動車 10.0
住友商事 5.0
三井物産 5.0
東京海上日動火災保険 1.5
日揮 1.5
三菱電機 1.0
三菱ケミカル 1.0
日本政策投資銀行 1.0
 

開発コストは5000億円超 

三菱重工の宮永俊一社長は、MRJ5度目の納入延期を発表した123日の会見で、MRJの開発コストについて、「34割増える」との見通しを明らかにした。開発当初は15001800億円と想定していたが、納入延期で30004000億円と2倍に膨れあがった。5度の延期でさらに膨らみ、5000億円を超える可能性を示唆した。 

売り上げが立たない三菱航空機は、開発コストがストレートに累積損失になる。受注した474機の引き渡し予定時期は、18年以降に次々にやってくる。それ以降は、納期の遅れによる違約金の支払いが発生し、赤字幅は一段と膨れ上がっていく。 

航空専門家は、三菱航空機が開発費を回収するには800機以上売る必要があると試算している。だが、度重なる納入延期で新規受注は見込めず、かなり厳しい数字だ

加計学園獣医学部新設の認可保留が正式決定。加計学園は潰れるな!?&小池新党は「改憲を目指す」(若狭勝)&知的障害特別支援学校の生徒が部活のランニング炎天下で19kmのランニング強要拷問だろ

 くろねこの短語 2017/8/26

獣医学部の設計図が流出して、様々な不備が明からなったからってわけではないだろうが、加計学園獣医学部新設の認可が正式に「保留」となった。10月には衆議院の補選が目白押しだから、それが終わるまでは宙ぶらりんの状態にしておくのがペテン総理にとっても都合がいいんだろうね。
 
認可保留となったことで、イッチャン苦しいのは「ばくしんの友」の加計孝太郎君で、このままだと加計学園は潰れます。これまでさんざんゴチになった「ばくしんの友」を、森友学園疑獄の籠池夫妻のようにトカゲの尻尾切りができるかどうか。さぞかし、ペテン総理はお腹の痛いところだろう。ざまあ~かんかんです。

 
ところで、日本ファーストの会のエロ髭・若狭君が、「改憲を目指す」って明らかにしたってね。どうやら、本籍自民党の長島君、レイシスト知事にお払い箱にされた松沢君とは「地方自治を規定する憲法八条の改定方針で合意している」ってね。ここにモナ細野も加わって、年内にも心頭って目論んでいるようだ。
 
都民ファーストの会の代表は帝国憲法復活家論者の野田君だし、ようするに小池新党ってのは自民党の補完勢力であるってことが旗幟鮮明になってきたってことなんだね。

そういえば、関東大震災における朝鮮人虐殺への追悼文を、ぼったくりバーのチーママ・小池君は断ったそうだ。つむじが右に曲がった集団ということが日々鮮明になっていくことを、都議選で都民ファーストの会に1票投じたひとたちはどんな思いで見つめているのだろう。

 
最後に、知的障害特別支援学校の生徒が部活のランニング中に熱中症で重体。なんでも、学校の周りを走るタイムが悪かったので、罰としてさらに「走ってこい」ってことだったらしい。くろねこもなんちゃって陸上部でそんなことはよくあったんだが、走ったとしてもせいぜいもう1周ってのがいいところだった。それが今回の場合はなんと43周、およそ19kmっていうから常軌を逸している。

障害のある子の中には教師の命令に過剰な頑張りで反応してしまう子もいる、って専門家が言ってるそうだが、これは障害云々の話ではありません。炎天下で19kmのランニングですよ。体罰というより、拷問だろう。コマワリ君なら、この教師には「死刑!」って言うところだ。

心臓がヘンよ!<故郷で神社花火にアテられたのか> <持病薬の副作用か>

本澤二郎の「日本の風景」20170824日「ジャーナリスト同盟」通信


<誰も書かない仕事をしない内閣総理大臣>
 

このところ日本の総理大臣が、仕事をしていない。官邸にも公邸にも入らない。大好きなゴルフもしない。「心臓がヘンよ!体調が悪化しているのは確かだが、その因って来る原因は何か。

原因はいくつもある。その複合によるものか」「官邸のヒムラーまでが、梶山静六の墓所で両手を合わせている。神仏に祈念しても始まらないのに、どうかしてしまったのか」「官邸の内閣記者会が沈黙して報じない。何かが起きている」など憶測が広がっている。日本国民は何も知らない。ジャーナリストでさえも、気付こうとしていない。不思議な日本である。

<故郷で神社花火にアテられたのか>
 

心臓は夏休みを明治を彩る山口県の田布施に近い故郷で、後援会幹部の自宅を訪問するという、現役首相としては不思議な選挙運動をして、元気さを宣伝していた。8月15日以前は、神社花火大会にまで繰り出して、故郷で日頃の疲れを癒してきたのだが。
 

次々と亡くなる支持者宅の弔問行脚は、他方で、心につかえるものだ。気心の知れた友人から、加計問題やらを問い詰められると、精神は激しく揺れるだろう。
 

「野党は借りてきた猫のように静か。心配も不安もないが、それでも一時も心が休む暇がない」「メディアもNHK・読売は心配はない。しかし、支持者も事態の深刻さを分かってきている。どうしたものか」
 精神的苦痛によって、心臓の鼓動は激しくなる一方である。ストレスが充満している。官邸の動向に関心を抱く市民であれば、こうした様子が分かるだろう。

<清和会オーナー・福田康夫の一撃に倒れたのか>
 

「安倍政治で、日本は破滅する」という強烈な批判が、遂に内部から飛び出した。清和会のオーナー・福田赳夫の後継者・康夫元首相である。
 

「あの穏健な、何事にも辛抱する福田さんが、もっとも痛烈な言葉を吐いて、安倍を非難した。耐えて耐えてきたが、もう耐えられない。その挙句の、堪忍袋の緒が切れたものだ。これに安倍は衝撃を受け、黒幕の笹川に仲介の労を頼んだが、イカサマ野郎の小泉は飛んできたが、福田は蹴とばした。これが一番の衝撃ではないだろうか」
清和会OBの指摘である。

戦前の大日本帝国へと舵を切ってきた心臓だ。それまで、平和を喧伝してきた公明党創価学会まで動員して、特定秘密保護法から自衛隊参戦法、ついには世紀の悪法・共謀罪まで強行したことで、いかなる日本国民も、この悪法で拘束できる体制を構築、いよいよ安倍唯我独尊で、改憲に王手をかけた。
 

それでいて、官邸は犯罪の巣である。悪行の限りを尽くしていたことも発覚した。隣国との関係は、すべてぶち壊してしまった心臓である。福田康夫の清和会理念と天地の開きがある。
 

もうこらえきれない。そうして通信社との会見で、信条をぶちまけたのであろう。安倍・自公・日本会議を、福田は根底から「許されない」「日本をつぶす気か」と全身全霊を込めて怒りをぶちまけたものだ。
 

筆者の分析である。「安倍晋三よ!すぐやめろ」だ。猫に鈴をつけたのは、福田康夫だった。清和会オーナー・福田赳夫の座右の銘「信なくんば立たず」を後継者たる康夫が、心臓に突き刺したのだ。八岐大蛇の心臓に、正義の剣が突き刺さったものであろう。

<足元の清和会の怒りか>
 

安倍の支持基盤は、町村派を継承した細田派であるが、90人の大派閥の存在感は、この間、全くない。名前だけの総裁派である。あってもなくてもいい軽い派閥でしかなかった。細田派会長の出番は、この5年間ゼロだ。

「細田派の代表は、なんと稲田とかいう不可解千万な女である。もう一人が萩生田である。ふたりとも問題を起こす人物で、清和会を代表していない。派内で二人を弁護する議員はいない。少なくとも、安倍の選挙は絶対NOという議員ばかりだ。いまでも安倍を支持する議員は、稲田と萩生田の二人だけ」と清和会OBは打ち明ける。
必死で安倍内閣の火中の栗を拾う人物は、いないというのである。

<持病薬の副作用か>
 

安倍晋三の持病は、早くから知られていた。筆者は田中龍夫事務所のベテラン秘書から、心臓が父親のカバン持ちをしているころから聞いていた。米国での御乱交も有名だった。
 

そもそも首相になっては困る人物だった。その点で、日本会議もスポンサーである三菱や三井住友の財閥も、間違いを犯してしまった。いわんや、そんな人物を宣伝するNHKや読売の責任も重大である。リーダーは修身斉家を貫徹、そうして治国平天下の人になるのだが、心臓はこれとは真逆の人間である。
 

日本に米ニューヨーク・タイムズや英BBCテレビが存在していれば、安倍の天下などありえなかった。安倍にとって幸運な日本に違いないが、日本国憲法が定着していれば、存在を許されなかったろう。父親の晋太郎でさえも、生きていれば辞めさせたろう。
 

持病の潰瘍性大腸炎の薬による副作用を心配する医学者が多いが、8月18日からの安倍日程の異常さは、23日まで続いている。本来であれば、人間ドック入りさせるべきだろう。岸信介の長女は、気付いていないのか。

<詩織さん事件・森友・加計事件の心労か>
 

ここ数か月間、心臓を痛撃した原因は、いくつもあった。そのために議会で大嘘を連発する日々を過ごしてきた。一国のリーダーが、21世紀の情報化時代において、嘘と隠蔽・無責任でやり過ごそうと考える方が、もともとの間違いである。

仲間だった日本会議メンバーの籠池夫妻を、保身のため犯罪者に仕立て上げて、いい子ぶって逃げ出そうとしたが、夫妻の決死の真相暴露によって、財務省と国交省の官僚不正も露見してしまった。麻生も安倍も同罪である。
 

さらに加計事件が発覚、特区による規制排除が、その実、日本会議の政商向けであることも判明した。いまや加計学園も解体寸前・東芝化へと突き進んでいる。

「安倍と加計による、のの知り合いが始まっている」と事情通が連絡してきた。事件の発覚によって、内部告発が噴き出ている。新聞テレビに、内部情報がどんどんと持ち込まれているありさまである。
 

「安倍も麻生も逃げ切ることは不可能である」と清和会OBは断言する。仲間割れは、自壊作用を裏付けている。

都議選での自民大敗北の原因は、TBS強姦魔を救済するという、途方もない重大刑事犯罪を犯したことによる女性の怒りの決起によるものである。
 

フィリピンのドゥテルテ大統領は、レイプ・覚せい剤・性奴隷犯の入れ墨やくざを、根絶していて、80%から84%の高支持率を確保している。駐日比大使の証言である。

日本の安倍内閣は、強姦魔をチャラにしていた。勇気ある詩織さんが命がけで証言した。その勇気に感動した女性は多い。同時に、女性の敵となった安倍内閣に対して、全女性が怒りの投票をしたことによる。やくざに殺害された美人栄養士で、戦争遺児の「木更津レイプ殺人事件」を追及している筆者もまた、同様である。「安倍の解散反対」が、いまの自民党の空気である。

<神社本庁・統一教会・生長の家の祈り?>
 

かくして心臓は神仏に祈願する以外、手段は無くなってしまった。むろん、この世に神仏はいないが、人間の知恵で、弱い人間のために、神仏を創造した。

心臓の神仏の第一は、神社参拝である。明治の国家神道、現在の神社本庁である。「戦前の侵略戦争では、兵士の全てが神社に行って、必勝祈願して多くが戦場に散った。


悲劇のインパール作戦では、病死や自殺する兵士、兵士の肉を食べて生き延びるもの、そして誰も天皇陛下万歳を口にしなかった。母親の名前を叫んで死んでいったことが、NHKの報道でも判明した。神風という作り話を信じるものはいなかった」のだが。
 

心臓の第二の信仰は、韓国の宗教者が作った統一教会である。そして周辺に付着している生長の家の狂信者の群れである。むろん、悪行の数々をチャラにする威力はない。万事休す、の状態だ。どうする心臓?

<神風は平壌から吹く>
 

なんと神風は、朝鮮半島である。平壌から神風が吹いてくる!
「拉致被害者を返したい。そのために平壌に訪問してほしい」とのメッセージだ。フィリピンでの日朝外相会談でも、示唆してきた。
 

父親の洋平の政治信条と異なる河野外相は、それに飛びついて官邸に走ったのだが、官邸は留守だった。仕事をしない心臓は、富ヶ谷の自宅で無断欠勤、休んでいたので、仕方なく河野は、自宅に押しかけて、はやる胸の内を伝えて、心臓の動悸を鎮めることが出来たという。

もちろん、めぐみさんは帰らない。「家族も知っているが、ほかにもいる。何人か引き連れて戻ることが出来れば、日本人のことだから、支持率があがる。上がれば改憲の夢も」と周辺は観測しているようだが。
 平壌行きのための体力回復に全力投球という見方もある?

2017年8月24日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
 

民進代表選「All for All」がいちばん似合わない前原サン 室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」

2017年8月24日 日刊ゲンダイ 
  
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「みんながみんなのために、『All for All』と、こういう政治を日本でしっかりと作っていきたい」(民進党・前原誠司元外相)

これは21日、前原さんが、枝野幸男元官房長官と共に、代表選における記者会見を開き、そのときに語った言葉。

「All for All」だって。笑えるな。その言葉がいちばん似合わないのは、誰ですか?

離党した長島昭久さん、モナ男こと細野豪志さん、そしてあなた。このお三方は、戦争法反対と野党が盛り上がっているときにも、個別に新聞などでご自分の意見を偉そうに発信しておった。

共同記者会見で分かったことは、前原さんは小池百合子東京都知事に近い議員が作る新党との連携に前向きで、枝野さんは否定的。んでもって、共産党との共闘については、前原さんは否定的で、枝野さんは前向きだってこと。

その翌22日、前原さんと枝野さんは、日本記者クラブでも会見し、この違いをはっきりさせた。

枝野さんは細野さんや長島さんらの離党者に対して、「しっかりと対抗馬を擁立する」と言った。前原さんは「総合的に判断する」と言葉を濁し、そのくせ小池都知事について聞かれると、「いろんな連携を取りながら力を最大化していく」と含みを持たせた。

前原さんは、先に離党した長島さんや細野さんと共に、小池新党と組もうとしているわけね。

小池さんと考えが近く、今の民進党(自公連立を倒すために、共産・自由・社民と選挙では協力してきた)が嫌だというなら、自分も離党すればいいじゃん。けど、民進党の党首を目指し、その上で小池さんとの連携を考えるってのは、彼女と肩を並べるようなポジションを狙っているのか? 無理無理。

All for Allって、これまで反安倍で一緒に戦ってきた仲間の前でそれ言える? 笑われるわ。

もう嗤われてんだよ!

民進議員に読ませたい 小沢一郎政権奪還論のリアリティー

2017年8月24日 日刊ゲンダイ 
   
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「野党共闘際立つ違い」「消費増税 違い鮮明」「政策に差」

民進党代表選をめぐる大メディアの報道は、保守系が推す前原誠司元外相(55)VSリベラル派の枝野幸男前幹事長(53)という対決構図を強調し、発言を対比させ、2人の違いを書き立てている。

「共産党との選挙協力」については、前原が「理念、政策が合わないところと協力するのはおかしい」として「見直し」で、枝野は「最大限努力」と「維持」する考え。「消費増税」は、前原が「社会保障と税の一体改革に責任」と前向きで、枝野は「現状で上げられる状況ではない」。「2030年代原発ゼロ」は、前原が「維持」で枝野は「年限を前倒し」――とまあこんな感じだ。

結果についても、枝野が勝てば保守系議員が離党、前原勝利でも政界再編で民進党は消滅などと、党分裂の危機を煽る。こうした大メディアの論調に流され、民進党議員はそれぞれの陣営に分かれて日に日にヒートアップしてきているが、これでは思うツボである。

「前原VS枝野という一騎打ちの中で、メディアも陣営も当人たちも、代表選を民進党のコップの中の戦いという構図で捉えている。民進党が真に対抗する相手は安倍政権ですよ。代表選は野党第1党の総理候補を選ぶ選挙です。安倍政権にどう対峙するのか。

野党共闘を含め、そういうスケールの大きな議論が必要なのに、どうもそうした意識が足りないように思います」(政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)

既得権益を守りたい大メディアは、とにかく民進党を潰そうとしている。特に安倍寄りメディアは、民進党のお家騒動や弱体化が狙いだ。民進党議員は、民主党政権がメディアの袋叩きに遭い、倒された過去を思い出したらいい。そんな謀略報道に振り回されたらまた判断を誤る。

■政権を取らないと政策は実行できない

今週発売の「サンデー毎日」で自由党の小沢一郎代表がインタビューに答え「政権奪還論」について語っているが、民進党に今、必要なのは、まさにこういう冷静なリアリズムだ。

〈安倍さんにはもう解散する力はない。自民党内だってみんな反対だ〉

〈政権を取らないと政策は実行できない。次の衆院選で勝つこと。それには野党の完全共闘が必要だ。それは10月22日の衆院補選から始まる。ここで圧勝しなければならない。それができるかどうかは民進党次第だ〉

野党がまとまれば勝てる――。民主党が政権を失って以降、小沢はこう訴え続けている。安倍政権の支持率が急落し、「首相を信頼できない」という有権者が激増している今ほど、“受け皿”が求められている時はない。

 政治学者の五十嵐仁氏がこう言う。

「安倍政権打倒のための好機をどう生かすか。これが今、野党にとっての最大の課題です。有権者が望む『受け皿』をつくって、できるだけ幅広く野党がまとまっていく。そのために誰が先頭に立つのかを決めるのが、今回の民進党代表選です。昨年の参院選や新潟の知事選、今年の仙台市長選など、野党共闘は一定の成果を挙げてきている。野党がまとまれば、無党派層の支持も得られ、投票率が上がることも実証されています。こうした現実を踏まえて、市民も巻き込んだ共闘をさらに本格的なものにして欲しい」

民進党が戦う相手は安倍政権だ。政界再編や党分裂があるとしても、それはあくまで、安倍を倒すためのもの。ただ無定見にバラバラになれば、安倍自民を利するだけなのは、誰にでも分かるはずだ。
   
前原と枝野、どちらが勝っても野党は共闘するしかない

前原と枝野はともにスタートが「日本新党」だった。違いばかりがクローズアップされているが、「オール・フォー・オール」(前原)、「支え合いの経済」(枝野)と主張する社会保障など政策には共通項も多い。大メディアは消費増税に対する姿勢の違いで「財源」への考え方の差を強調するが、これはニワトリと卵の関係。小沢の話がストンと落ちる。

〈お金が先か、(社会保障)制度の実現が先かということだ〉〈次の衆院選に向けて、包括的な改革案を提起、制度を維持するにはこれだけのお金がかかります〉として是非を問えばいいと言う。

共産党との共闘に積極的な小沢だが、持論の「オリーブの木」に「共産党は入らない」と言い続けている。これは野党再編で新党ができる場合でも同様で、共産党とは〈選挙協力の枠組みでは一緒にやろうということになっている〉と話す。

まずは民進党が共産党を除く野党や無所属議員に呼びかけて、安倍政権を倒すための「受け皿」をつくり、その大きな共通目標を掲げて共産党と協力体制について議論・調整するのである。これは相手が「小池新党」だとしても同じで、〈野党がまとまって一つの集団を作れた時に初めて(小池氏に)あなたはどうするのか、という話になる〉と言っている。

つまり、何よりもまず野党がひとつの大きな「塊」になることが重要で、有権者がその塊を安倍政権に代わる「受け皿」と認識してくれた時に政権交代の光が見えてくる、ということだ。大メディアが大げさに騒ぐ前原と枝野の違いなど、安倍政権を前にすればちっぽけな話なのである。

■細川元首相も「日本新党の原点」思い出せ

前出の鈴木哲夫氏も前原と枝野について、「右と左のような両極端な違いではない」とこう続ける。

「前原さんは随分変わった。社会保障に社民主義的な考えを取り入れ、小沢さんとも会っている。共産党についても一緒の党になることはないが、胸襟を開いて議論をすべきという考えを示していた。枝野さんも自分で『私は保守』だと言っている。幹事長として野党協力を実務的に進めてきた。結局、どちらが勝っても次の総選挙は、小沢さんが言うように野党が共闘するしかないのです。そもそも民進党単独で289の小選挙区全てに候補者を立てるのは無理。野党共闘が現実的な選択肢になってくるのは、両者とも分かっていると思います」

小沢が言うように、安倍首相が解散を打てずに退陣しても、安倍がつくり上げた自民党暴政は変わらない。

岸田文雄政調会長に禅譲したとしても米国追従は不変、戦争まっしぐらだ。改悪された平和憲法は完全に死滅してしまう。そんな暴挙を許していいのか。野党がまとまれば自公政権を倒せるのに、である。

「政党が違えば理念が一致しないのは当たり前。だから、一致できる政策で共闘したり連立を組む。どこの国でも行われていることで、自公政権も同様です。野党は、『安倍暴政をストップさせる』という大目標が一致できれば、その他の細かな違いに捉われ過ぎることなく、手を結べるはずです」(五十嵐仁氏=前出)

日本新党の代表だった細川護熙元首相も23日の朝日新聞でこう言っている。

〈「55年体制を壊して保守中道の受け皿を作る」という(日本新党の)原点を思い出して欲しい〉〈同じ小選挙区に民進、共産両党が候補者を立てて、共倒れになるのは愚の骨頂だ〉

現実的に考えれば、これしか選択肢がないのは明らかだ。全ての民進党議員は右往左往しないで、覚悟を決める時である。

加計問題「安倍退陣後に獣医学部認可」誰も責任取りたくない


20170824  NEWSポストセブン


安倍晋三首相の関与が取り沙汰される加計学園の獣医学部認可が「安倍退陣後」に延期される可能性が高まっている。もはや“政治案件”となった加計問題は簡単に決着させられそうにない。安倍首相の親友である、加計学園理事長の加計孝太郎氏の命運はどうなるのか。

 
文部科学省の「大学設置・学校法人審議会」は8月末に予定していた加計学園の獣医学部認可の判断を10月末にいったん延期する。一部には「白紙撤回」「不認可」説も報じられているが、過去のケースを見れば、認可が大学設置審に諮問された段階で文科省内部の調整と根回しは済んでおり、認可申請を「不認可」にすることは極めて異例だ。文科省OBが語る。
「審議会の委員はこんな政治案件を認可したら批判を浴びるからしたくない。だが、不認可は大学の経営不安に直結するから影響が大きく、そんな責任も取りたくない。できる限り先送りしようというのが役所側の本音だ」
自民党幹部も「加計理事長の証人喚問をしないで、なし崩しに認可すれば総選挙でものすごい反発を浴びる。かといって喚問をするのは寝た子を起こすことになるからもっとまずい。大学設置審の判断延期は当然のことで、認可の判断は来年の総選挙の後まで延期して選挙の争点にならないようにしなければならない。当然、認可するにせよ安倍総理が退陣した後、次の政権が判断することになる」という見方をしている。
そうなると開校は早くても2020年か2021年の4月となる。安倍首相下での憲法改正は事実上困難だから、“安倍政権のレガシー”は「退陣後の獣医学部新設」という残念なことになるかもしれない。
新キャンパスを造成中の加計学園の投資額はすでに巨額にのぼり、文科省傘下の日本私立学校振興・共済事業団から50億円を超える借り入れをしている。「不認可」となれば巨額の投資をドブに捨てることになり、経営がいっぺんに傾いてしまう。日本私立学校振興・共済事業団にとっても、不良債権となりかねない。だから文科省も不認可にするわけにはいかないわけだが、認可が大幅に遅れれば教員採用や学生募集にも影響が出るから、いずれにせよ加計学園は経営難に直面するのは避けられそうにない。
加計理事長も、認可延期で来年4月開校断念となれば、経営責任の問題が生じる。記者会見などを開かざるを得ないはずだが、政界関係者は「加計孝太郎さんは認可がすんなりいかない場合は理事長を辞任するつもり。ダミーの理事長を立てて会見させるんじゃないか」とみる。
本人も表に出たくないし、安倍政権としても、何があっても加計氏を会見などでマスコミの前に出したくないのが本音だろう。“永田町のお約束”通り、この問題は誰も責任を取らないまま、うやむやになりそうだ。

森友と同じ構図に 加計学園「建設費水増し疑惑」に新証拠


2017年08月25日 日刊ゲンダイ

森友学園と同じ轍を踏むかもしれない――。23日、衆院第1議員会館で民進党の「加計学園疑惑調査チーム」によるヒアリングが行われ、議員と共に「今治加計獣医学部問題を考える会」共同代表の黒川敦彦氏が参加。愛媛県今治市に建設中の獣医学部キャンパスをめぐり、加計学園の“建築費水増し”疑惑を裏付ける新たな証拠が飛び出した。

黒川氏が疑惑の証拠として提出したのは「政府統計の総合窓口」(e―Stat)の建築着工統計調査データだ。それによると、愛媛県で2017年4月に着工された「鉄骨造」の「学校の校舎」の欄に<建築物7棟、床面積3万281平方メートル、工事費予定額80億813万円>とある。計算すると、坪単価は約88万円だ。

そして、このデータに該当する鉄骨造の校舎は、加計学園獣医学部キャンパスのほかにないのだ。

「22日、今治市の建築指導課で加計学園の情報であることを確認しました。学園側が市に出した建築単価はデータの通りです」(黒川氏)

オカシイのは、加計学園が文科省に提出した資料で、施設工事費は約148億円、延べ床面積は3万2528平方メートルとなっている。この数字に基づくと坪単価が150万円となり、相場の2倍にあたるため“補助金目当ての建築費水増し”疑惑が指摘されているのだ。

改めて正確な建築費と坪単価の計算を学園側に問い合わせると、「建物工事費約126億円、延べ床面積3万3091平方メートル、坪単価126万円」(秘書室)という回答があった。外構工事費や設計監理料など約22億円を差し引いているため、坪単価は150万円を下回っているが、それでも統計データの数字より約40万円高い。

■浮上する加計理事長逮捕の可能性

日刊ゲンダイが入手した52枚の建築図面を見た1級建築士の川本幸立氏がこう指摘する。

「獣医学部棟の内装は、壁や床の材質を見ても、必要最小限度といったところでしょう。コスト的に特別高い仕様になっているわけではありません。高く見積もっても、坪単価100万円が関の山でしょう」

ちなみに、土地の造成や謎のワインセラーの整備費なども含めると、獣医学部キャンパスにかかる総事業費は計192億円。愛媛県と今治市は、半分の96億円を補助する方針を決定している。市は補助金の支出について「6月に(学園側から)詳細な工事費内訳書の提出があり、審査を行っている」という。

このまま審査が通れば、建築費が高く見積もられた疑いのある総事業費の半分に巨額の税金が投入されることになる。

「加計学園が市や文科省に出している建築費の差額はどうなるのでしょうか。建築費を水増しして市や県から補助金を詐取したとなれば、森友学園の補助金不正詐取事件と同じです。加計孝太郎理事長が逮捕される可能性が浮上します」(黒川氏)

加計理事長は雲隠れしていないで、疑惑の真相を話したほうがいい。

代表選挙の両氏の主張を聞けば、やはり枝野氏の方がより期待度が大きい。

(かっちの言い分)2017/08/21

今日は、民進の代表選挙の告示日で、前原氏、枝野氏が代表に向けての所信と記者会見を持った。

今回の最大の注目点は、野党共闘の考えであると思う。NHKニュースでも、どこが最も注目される点かと問われて、政治担当記者も「野党共闘」と述べた。このことからも、今後の自公政治の趨勢に関わることだとわかる。このブログでも、毎回しつこく書いている。

今日の記者会見でも、野党共闘について2度も聞かれていた。これに対して、両氏は以下のように答えた。

前原氏:衆議院選挙は、参議院選挙とは違う。4党合意はされているが、政権選択の選挙だから、理念の違う政党とは組めない。4党合意は見直す。敢えて、先方の党が候補者を応援するというのなら受ける。しかし、民進から協力する気はない。理念に賛同いただけた党なら協力を行う。
      
枝野氏:主体性を持ちながら出来る範囲で協力はやる。地域事情があるので、ひとつづつ具体的に何が可能かを見極め、個別に考える。参議院選挙のときは、立憲は守るという一致点で協力した。自党の候補者を一人でも増やしたいので、そのためにも妥協点を見つけ最大限の努力をする。


両者の話を聞いて、前原氏の硬直した考えに失望する。前原氏はうぬぼれ過ぎである。理念を金科玉条としている。まるで、以前の共産のようだ。

前原氏が代表なら、こんな考えでは今よりもっと数を減らすだろう。政権交代の選挙だから、理念の違うものとは、頑なに組まないと言う。その結果、共謀罪、秘密法、安保法、アベノミクスの失敗、森、加計問題の出鱈目政治になった責任をまるで感じていない。

どんなに崇高な理念を持っていても、その理念にこだわるあまり、悪政を許しては、政治ではない。その点、枝野氏の方が、余程大人で、本当の政治家と思う。考えがフレキシブルである。民進の党員、サポーターの人は、是非枝野氏に投票してほしいものだ。

共産の志位委員長は以下のようにツイートしている。前原氏が代表になれば、自公の高笑いが聞こえてくる。

志位和夫認証済みアカウント @shiikazuo
民進党代表選。お二人の主張、選挙の行方を、強い関心をもって見守っていきたい、と思います。


小池新党との連携についての質問に対して両氏は以下のように答えた。


枝野氏:小池氏は自民時代、秘密保護法、安保法、共謀罪、アベノミクスに賛成してきた人で、自民の補完勢力とみなされる、連携はあり得ない。

前原氏:小池氏の豊洲の処理を評価している。ただ、若狭氏らの新党の理念がわからないので何とも言えない。

前原氏は、小池氏との連携は、先の話では連携すると述べていたが、それ以上踏み込まなかった。枝野氏のような明確な考えを述べなかった。前原氏が代表になったら、十分連携の可能性はある。枝野氏の主張の方が正論である。

憲法改正については、前原氏は、自衛隊の憲法へ加憲は、安倍氏より自分の方が先に述べた。また、安倍政権下で憲法議論をしないというのはおかしいので、しっかり議論すると述べた。

枝野氏は、総理の解散権については、世界の憲法から言ってもおかしいので、変えていきたい。しかし、9条に関してはやる必要を感じないと明言した。

原発については、枝野氏は政権がとれるなら、2030年代にこだわらないで、出来るなら前倒ししたい。前原氏は、2030年代に廃止すると述べた。

消費税については、前原氏は、税と社会保障の取り組みの中で、増税はやらざるを得ない。枝野氏は、企業の法人税の減税を行いながら、消費税はあり得ないと述べた。


以上を見ると、やはり前原氏の考えは、かなり部分、自民の考えに近い。当然、他野党との協力の許容度は小さくなる。自公の絶対多数を少しでも減らし、自公が思うようなことをさせないためには、ここは枝野氏に期待するしかない。それが自公にとって最も脅威となると思われる。
 

民進党代表選の重要さがマスコミは分かってない

小林よしのり20170823
民進党の代表選が盛り上がっていない。地味だからマスコミの報道も少ない。報道が少ないから地味になるのかもしれないが、劣化保守&ネトウヨはこれほど満足なことはないだろう。
マスコミは打倒安倍政権で偏向報道をしていると主張しているんだからな。わしから見ればマスコミは民進党の代表選を報道しないという偏向をしているとしか見えない。 

民進党は確かに地味だが、民進党の代表選は重要である。
安倍政権の「トリクルダウン」か、民進党の「ボトムアップ」かという選択は、国民の将来がかかっている。 

そもそも民主主義の要諦は「自由・平等・友愛」なのだから、政党の理念としては「自由」に傾くか、「平等」に傾くかしかないだろう。
どちらに傾く方が、今の日本にとって有益なのか? 

「自由」を強化して「新自由主義」に傾けば、弱肉強食になって、格差が拡がる。それはすでに実験済みで、結果として「将来不安」が増し、競争のための活力が削がれた。
今度は「平等」に傾けて、社会保障を充実させ、人を育てる方向に向かうべきだろうと、わしは思う。「将来不安」をなくさない限り、競争のための活力を生み出すことはできない。

資本主義が停滞するのは「将来不安」が大きすぎるからである。
ケインズが言う通り、資本主義には「アニマルスピリット」が必要である。
わしは漫画家として若い頃は「アニマルスピリット」が大きすぎて、挑戦に次ぐ挑戦の日々だった。

その血気は高度経済成長という将来の楽観から生まれるものだったとも言える。今は「アニマルスピリット」を支えてくれる「将来の楽観」がない。
民進党の代表に、枝野がなっても、前原がなっても、「平等」に傾けた政策を取りそうなのは喜ばしい。「将来不安」を除去することが資本主義を活性化することに繋がるからだ。
民進党に警告しておく。第二自民党は維新の会がいる。第三自民党は小池新党だ。民進党が第四自民党になる必要はないということを言っておく。自民党の補完勢力はもういらない!

加計学園獣医学部にバイオハザードの恐れ&森友学園疑獄に新たな音声データ&茂木経済再生相に補助金企業献金疑惑+下村元文科相に総務省による情報漏洩疑惑!!

 くろねこの短語 2017/8/25

加計学園疑獄は、NHKが日和って流出した設計図をお蔵入りにしようとしたけど大失敗。テレビ朝日、TBSがかなり気合を入れて動き出し、なんと田崎スシロー御用達のTBS『ひるおび』でも取り上げとりました。
 
で、設計図をメディアに持ち込んだ黒川氏が記者会見。建築費用の水増しはもちろん、「バイオ施設」の重大な欠陥まで赤裸々に公開。ペテン総理とその「ばくしんの友」である加計孝太郎君の外堀は日に日に埋まりつつあるってわけだ。
 
元祖電波芸人の田原君がペテン総理に提案したと言いふらしている「政治生命をかけた冒険」ってのは、消費税減税とともにひょっとしたら獣医学部新設の白紙撤回かなんて噂も流れているようで、果たしてどうなることやら。


 
加計学園疑獄の陰に隠れたようになっちまった森友学園疑獄にも新たな動きがあった。なんでも、ノイホイ菅野君が財務省と森友学園との国有地払い下げの価格交渉にまつわる音声データを公開したってね。これまでにもフジテレビが同じような音声データを公開しているんだが、今回のモノには園庭で遊ぶ園児の声や園内放送が記録されている。
 
つまり、交渉は森友学園で行われたってことを意味している。国有地を払い下げる財務省が、わざわざ払い下げをお願いしている森友学園に足を運ぶってんだから、森友学園を優遇するそれなりの理由が財務省にはあったんでしょうね。それこそが、「総理のご意向」だったんじゃないのか、っなもんです。
 
これで、シュレッダー佐川君は絶体絶命。近いうちに辞任なんてことがあるかもしれない。そんな日が待ち遠しい今日この頃なのだ。

 
最後に、きつね目の茂木君に補助金企業献金疑惑が、さらに不正献金疑惑の下村君には総務省による情報漏洩疑惑が浮上。秋の臨時国会を目前にして風雲急を告げる永田町となったら愉快なのだが。

加計学園獣医学部の設計図流出について、テレビ朝日『報道ステーション』坪単価の水増し、目玉である「バイオ施設」の重大な欠陥の報道。
2017/8/23


加計獣医学部図面から浮上 バイオハザード施設に重大欠陥

 

20170823  日刊ゲンダイ

 

加計学園が愛媛・今治市に建設中の岡山理科大獣医学部。日刊ゲンダイは先週、計52枚に及ぶキャンパスの建築図面を入手した。獣医学部棟最上階の7階大会議室は、ワインセラーやビールディスペンサーを完備した配膳室の真横。さながら“パーティー会場”だが、問題はそれだけではない。図面から浮かび上がるのは、「世界に冠たる先端ライフサイエンス研究」を行う施設としての重大欠陥だ――。

加計学園が獣医学部新設の目玉としているのが、バイオセーフティーレベル3(BSL3)の研究施設だ。狂犬病や結核菌、鳥インフルエンザなど、人体に感染したら重篤化の恐れのある病原体を扱う実験室で、WHOの指針によると、<実験室は、建物内の交通が制約されていない区域と切り離されなければならない>と定められている。

つまり、自由に人が行き来できる場所から遮断する必要があるのだが、今治キャンパスの獣医学部棟に設置されるBSL3施設は、研究エリアやディスカッションスペースのすぐ横に造られる予定だ。WHOの指針を完全に逸脱している。

万が一の感染リスクについて専門家はどう評価するのか。元国立感染症研究所主任研究員の新井秀雄氏は「病原体を取り扱う以上、人為的ミスや機器の故障などによる実験室内の感染発生の確率はゼロとは言えません」と指摘した上でこう続ける。

「いざという時の処置として、他の人に感染が波及しないように設計上の配慮が求められます。しかし図面を見る限り、学生や教職員が行き来する同一フロア内に、BSL3施設が置かれ、管理区域として区別されていません。実験室感染の対応設備として緊急シャワーが設置されていますが、実験室の前室内ではなく、学生が自由に行き来できるオープンスペースの一角に位置している。これは理解不能です。設計図だけを見ても、感染拡大が懸念されます」

■「1週間で感染者が出る」

通常ならば、実験室内部は病原体の外部飛散を防ぐために「陰圧構造」になっているが、それも確認できないという。

「感染症の研究を知らない人が設計に携わったような印象を受けます」(新井秀雄氏)

専門家が見れば一目瞭然。シロート同然の設計なのだ。こんな欠陥施設のために評価額36億円の広大な土地を無償で払い下げ、さらに最大96億円という破格の補助金まで支払われるのだ。締めて、約133億円――。おまけに獣医学部内の事故によってパンデミックが起こっても何ら不思議ではないのだから、害悪施設を税金で建てるようなものだ。

「図面を見た国立研究所の安全管理専門委員のひとりは、このまま研究を始めたら『1週間で感染者が出る』と指摘しています。加えて、実験室の吸気や排気がどうなっているのか分からず、配管設備も不明のまま。病原体に触れた廃棄物がきちんと処理されるのか不安です」

(「今治加計獣医学部問題を考える会」共同代表の黒川敦彦氏)

本当に獣医学部を新設したいのなら、学園側のトップである加計孝太郎理事長は市民に対して、感染リスクの予防についてきちんと説明する必要がある。

それをせずに逃げていては、先端ライフサイエンス研究なんて“夢のまた夢”だ。

高校生平和大使の口を封じた外務省を許すな

2017-08-22
 天木直人のブログ


ジュネーブで開かれる軍縮会議に合わせて、毎年8月に日本の「高校生平和大使」が出席し、核廃絶を願うスピーチを行って来た。

それを外務省が支援して来た。ところが今年に限ってそれが見送られたという。このニュースが流れたのは2日ほど前だ。

しかし、いつまでたってもその本当の理由が報道されない。きょう8月22日の毎日新聞が検証記事を書いているが、それを見てもわからない。

こんな馬鹿なことはない。外務省に問い合わせたらすぐにわかるはずだ。外務省が明言を避けたら高校生に聞けばいい。それでもわからなければ、国会議員を使って質問主意書で政府に問いただせばいい。

政府は閣議決定を経て答えなければいけない。そして、そこでウソをつく事は出来ない。

もし外務省が核兵器禁止条約に反対した手前、その方針に反する事をしゃべられてはたまらないと高校生の演説見送りに圧力をかけたとしたら、外務大臣は更迭ものだ。

なぜこの問題をメディアは曖昧にしてやり過ごそうとするのだろう。日ごろお世話になっている外務省を怒らせたくないと忖度しているとしたら情けない(了)

 

前川喜平・前文科事務次官が証言「加計学園獣医学部新設は、素人が説明・評価して進められた」

2017.08.22 日刊SPA


今治市の加計学園獣医学部新設問題で、「総理のご意向」を告げられたと証言した前川喜平・前文科事務次官にインタビュー。
「ご意向」のもと、文科省が成功をおさめていた「共同獣医学部構想」とはまったく逆の方向で、素人の説明・評価によって官邸が獣医学部新設を進めようとしていたと前川氏は語った。

「獣医学を知らない素人が決めた加計学園獣医学部新設は、税金のムダ遣いになる」と懸念する前川氏

文科省が進めていた「共同獣医学部」は成功している

――
前川さんが事務次官になる前から、文科省は国際水準に達していない日本の獣医学部のレベル向上をはかろうとしていましたね。

前川:文科省としては、「量の拡大」ではなくて「質の向上」が課題でした。獣医学教育を国際水準に引き上げるために、獣医学部がある16の大学同士で協力関係を作って質を高めようと考えた。これが「共同獣医学部構想」(大学同士の獣医学部の合体)です。すでに取り組みが始まっていて、成功していると思います。

――16
大学のうち8大学で再編が進み、鹿児島大学と山口大学をはじめ4つの共同獣医学部が誕生。文科学省は国家戦略諮問会議の配布資料の中で図示しています。

前川:そうなのです。「黒い猫でも白い猫でも(何でも)良かった」と国会で発言した加戸守行・前愛媛県知事(今治商工会議所特別顧問)は2016921日、国家戦略特区の今治市分科会で「世界に冠たる先端ライフサイエンス研究を行う国際教育拠点」と「アジア・トップクラスの獣医大学・学部」を作ると説明したのですが、それなら共同獣医学部を作るべきです。

獣医学部新設は、国際水準にレベルアップしようとする文科省構想に逆行

前川:獣医学部新設は、国際水準までレベルアップをしようとする文科省の構想と逆行しています。加戸さんは獣医学について素人だし、「実に説得的だった」と評価した八田達夫教授(国家戦略特区ワーキンググループ座長)も同じく素人。素人が説明をして素人が評価しただけで、専門的な見地から検討されていなかったのです。

獣医学の教員のマンパワーは限られていて、新たに獣医学部を作れば人材が足りなくなるし、安倍首相が言うように「(獣医学部新設の)2校目、3校目を作る」というのも論外。専門家たちは「実態を知らない素人の発言だ」と口を揃えて言っています。

加戸守行・前愛媛県知事は、地元に大学が来れば何でもよかったのでは

――
前川さんの元上司でもある加戸守行・前愛媛県知事は、なぜ古巣の政策(共同獣医学部構想)に逆行する主張をしたのでしょうか。

前川:加戸さん自身が文科省で高等教育行政をほとんどやったことがない。文科省OBというよりは愛媛県知事経験者として、とにかく地元に大学が来てくれれば良かったのだと思います。国家戦略特区の目的は「日本中でどこにもないものを作って国際競争力の強化と国際的拠点を形成する」ということ。もし作るのであれば「国際競争力」のある、「国際的拠点」と言えるようなものにしなければならない。

――
しかも加計学園の場合は、教員と学生の比率が約13(国立大学は約11)という国内最低レベルです。

前川:(国際競争力のある国際的教育拠点になるのは)ありえないですよ。計画をどうやって実現するのか、本当に質の高い教員を集められるかという具体的な道筋については何一つ語っていない。それでも、獣医学部新設が決まってしまうわけです。

さらに前川氏は「加計学園獣医学部新設の司令塔役は和泉洋人首相補佐官だろう」とも指摘する。また、今治市民からは加計学園の建設費水増し疑惑・賄賂疑惑に関する告発も出てきた。これら多くの疑惑が未解決の加計学園問題について週刊SPA822日発売号掲載記事「加計学園 黒幕と補助金水増しでは、さらに詳しくリポートしている。

【前川喜平氏】
1955
1月、奈良県生まれ。東京大学法学部卒業後、1979年に文部省入省。初等中等教育局教職員課長や官房長などを経て20166月、事務次官に就任したが、20171月に天下り問題で引責辞任。祖父は前川製作所の創業者。

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