真実の報道神秘

権力の『おかしな政策』におかしいと報道しない日本で、一人でも『おかしい』と声を上げ、真実を追求して行きます。

2014年02月

「賃金上がっている」と強弁、逆ギレ安倍首相の無責任発言

 

2014225日 日刊ゲンダイ



 民間企業の中には苦しくても従業員の賃金を上げる企業がある。そうしなければ、輸入インフレによる物価上昇分や消費増税分が実質賃下げになり、従業員の士気が下がるからだ。


 それなのに、当事者というか、物価上昇と消費増税を押し付けている安倍首相の国会答弁はヒドイものだ。


 とんでもない論法で「賃金は上がっている」と豪語するのだ。24日の衆院予算委員会では民主党の山井和則議員が「現金給与総額(パートを含む労働者が受け取る基本給と残業代、ボーナスを合わせたもの)は下がっているじゃないか」「実質賃金は2013年下半期で過去4年最悪のマイナス1.3%に急減した」「これから増税、物価高になるのに、いつになったら賃金が上がるのか」と問いただした。


 すると、安倍は現金給与総額が下がっているのは「短時間のパートが増えたため、パート全体の年収が減った」「パートの時給は上がっている」「景気回復においてはこうなる」と答弁。実質賃金については「地方公務員の給与を下げた。それにもかかわらず、2013年の通年では正規の労働者の賃金は上がっている」と言い出し、揚げ句は「民主党政権時代は賃金が下がったじゃないか」「賃金上昇は労使交渉だ」「政府が紙に書いて、賃金が上がればこんな楽なことはない」とブチ切れたのだ。


 断っておくが、誰が好き好んでパートや派遣をやるものか。正社員になれない、生活が苦しい、だから、こうした労働条件を受け入れざるを得ないのであって、そういう人が増えたことが2013年の下半期に実質賃金が急落した原因なのである。


 それなのに、安倍は経済失策を認めないどころか、この期に及んで、「賃上げは政府が紙に書けるものではない」などと言う。そんなことは最初からわかっているわけで、「中小企業まで津々浦々、賃金を上げられなければ、アベノミクスは失敗」と豪語したのは誰か。安倍自身じゃないか、と言いたくなる。


「開き直り、はぐらかし。そういう答弁ばかりです。しかも、安倍政権は今後、派遣労働者を増やす改悪をしようとしている。物価高と増税が襲い掛かり、しかし、賃金は増えず、労働条件も悪くなるわけで、庶民の生活はますます苦しくなります」(民主党の柚木道義衆院議員)


 労働者の反乱が起こらないのが不思議である。

 

あっさり認可されたNHK受信料値上げと、国会・メディアの沈黙  
2014
0222日 天木直人のブログ


 わが目を疑う記事があった。 それは2月20日に報じられた一段の小さな記事だ。 すなわち総務省は2月19日、4月の消費税増税に伴うNHKの受信料値上げを認可すると発表したというのだ。

 
いくら消費税3%に見合う値上げだとしても、値上げは値上げだ。
 消費者の為を思って値上げしない業者はいくらでもある。 値上げしたら売り上げが減るから値上げしたくてもできない業者もいる。 政府の支援を受けた公共放送のNHKが、当然のように消費税分を値上げして、それを総務省があっさり認める。
 
ただでさえ親方日の丸の安易な値上げ転嫁であるというのに、いまのNHKは国民不信の嵐のただ中だ。 こんなNHKなら受信料は払いたくない、と思うのが一般国民の感覚だ。 唯一の救いは、この値上げ認可は、国会で審議中の2014年度のNHK予算と事業計画の承認が条件になるというところだ。
 
まだ国会の審議は終わっていないはずだ。 NHK会長らの暴言問題は一向に収まっていない。 国会議員は、与野党議員を問わず、値上げを承認してはいけない。 メディアは値上げを要求するNHKの厚顔さと、それをあっさり認可した総務省の安倍政権従属ぶりを書いて国民に知らせなければウソだ。
 
NHK暴言問題に関する国会とメディアの本気度が試されている(了)
 

ためらうな、奈落の底まで突っ走れ! 反知性主義・安倍政権の末路をみせろ


世相を斬る あいば達也より転載 20140221

 
国会の状況を眺めていると、政権側を追及する野党の姿勢もパワー不足だし、答える政府側も、時間つぶしの予算委員会で、答えになっていない答えを語り、ついでに我田引水な方向に話を持っていく始末。筆者が知る限りにおいて、まったく反対意見に配慮しない政権を見たのは初めてだ。嘘でも、間違いでも、堂々と力強く言い放てば、テレビの絵面は好印象を与える効果に頼り切った安倍晋三の政権運営である。しかし、国民の7割前後は、首相は自信をもってことに当たっていると云う印象を持つ。
 

14金曜日からの東京周辺を襲った大雪が、各地域に孤立集落を生み、幹線道路では何百台かの車が身動き取れず、数日を送る羽目になり、水・食糧・燃料等の枯渇が生命にかかわる一歩手前であった。そんな時に、支持者を集めて高級天ぷら屋で歓談をしていたわけだから、叩かれるのは当然だろう。理屈上、担当大臣に「遺漏なきよう命じていた」と言い逃れているようだが、陣頭指揮をとっている姿を見せるのは、安倍晋三の十八番であった筈だ。折角、露出度向上の機会を見逃すとは、官邸のミスである()。「私が最高責任者だ」と云う言行が一致していない。自衛官と一緒に迷彩服を着こみ、雪中行軍の勇姿を見せるべきであった。

 

衆院予算委で、憲法改正ではなく解釈変更により集団的自衛権の行使を容認できるかとの質問に、内閣法制局の答弁を押しとどめ、自ら立ち上がり「最高の責任者は私だ。政府答弁に私が責任を持って、その上で私たちは選挙で国民の審判を受ける。審判を受けるのは内閣法制局長官ではない。私だ」と、完全にお山の大将状態になっている。夜になれば、マスメディア幹部を呼び出し、夕飯その他を振る舞い、変なことを書くなよと、報道機関を統制下に置くことに躍起になっている。こうするのが、マスメディアが望んだ「決められる政治」だとすると、トンデモナイ売国を助長したのは、報道機関と云うことになる。

 

直近の馬鹿げた話は、首相補佐官を務める衛藤晟一が安倍の靖国参拝に対し「失望した」のコメントを引用、こちらこそ、同盟国アメリカに失望したと動画まで添えて、念入りに主張した。集団的自衛権、TPP、原発推進、辺野古移設決定等々、日米同盟の深化の為に、これほど必死で汗を掻いているのに、何という冷たい仕打ちだ、と言いたいのだろう。まさに、官邸内で安倍晋三、菅官房長官らが、常日頃嘆き、訝っている空気をストレートに表現したわけだが、腹の内を晒すのは未だ早い。4月にオバマが訪日すると云うのに、タイミングが悪すぎる。慌てふためいた菅官房長官が、個人的見解程度でお茶を濁すのは無理。全面的に撤回し、動画等々も削除せよ、といきり立った。

 
この辺、今さら糊塗しようとしても無理だろう。オバマ政権が、安倍自民党政権と大きく距離を置いているのは事実である。当然、そこには安倍晋三と云う政治家への重大なる懸念があるからだ。ただ、アメリカの経済状況は、好調を装っているが、実態は相当病んだままだ。防衛にせよ、経済にせよ、日本に貢献してもらうしか選択の余地が残っていない。下品で厭らしい客であっても、ホステスとしては、作り笑いをしてお酌をしなければならない、とオバマ政権は決めている。オバマは、あんな反知性的政治家に出会ったことがないと、驚嘆しているに違いない()
 

NHK人事では、「東京裁判は(米軍の)大虐殺をごまかすための裁判だった」と云う3流作家・百田尚樹や「女は子を産み育てるのが務め」なんちゃっての長谷川某とか云う学者らしき女史を経営委員に送り込み、とどのつまりが会長人事の籾井の出現だ。安倍本人は、何をやってもスンナリ通過、俺って天才?俺の権力って凄いんだ。やりたかったこと、この際全部やっちゃおうと云う気分になっても不思議ではない。世界中から顰蹙を買っていることも知らず、右巻きお友達で周りを固め、権力に弱い奴らを掻き集めて夕飯を食う。正直、完璧に井の中の蛙状態であり、井戸の温度が徐々に茹でるべき温度になっている事に気づかないのだろう。

 

ここまで、民主政治が劣化してしまった以上、どこから手をつけて収拾するのかといった生易しさで補正の効くものではないだろう。官邸にいる教養、感情、徳を劣化させている己を見つめられず、その正体に親密性を感じている支持者の強烈な大声に支えられ、内輪で「俺たちは間違ってない。間違っているのは、一部のはみ出し者だ。そして、日本の繁栄を快く思わない国々の奴らの遠吠えだ」と唯我独尊状態なのだろう。もう打つ手はない。行くべき処に至り、国家もろとも一旦地獄を見るのが早道だろう。そうであれば、安倍政権には、政治の邪道の限りを尽くし、如何に感情に走り、時には政治に無関心でいることの恐怖を味あわせる方が、国益にかなうと云うものだ。

 

このような状況を、宮台真司は「教養の劣化、感情の劣化、徳の劣化」と表現していたが、19日の朝日新聞では、 「反知性主義」への警鐘 相次ぐ政治的問題発言で議論 と云う見出しで語られている。この記事を書くきっかけは「週刊現代」特集記事を引用するかたち、と云うから朝日のオリジナルではない。まぁそれでも、朝日が取り上げたことで「反知性主義」と云う概念に対する認知には、若干貢献しているだろう。朝日のサイトに同記事の抜粋があったので掲載しておく。


 「反知性主義」への警鐘 相次ぐ政治的問題発言で議論 

「反知性主義」という言葉を使った評論が論壇で目につく。「非」知性でも「無」知でもなく「反」知性――。政治的な問題発言が続出する現状を分析・批判しようとする意図が見える。


自分に都合のよい物語 他者に強要 
 「嫌中」「憎韓」「反日」――首相の靖国神社参拝や慰安婦問題をめぐり日・中・韓でナショナリスティックな感情が噴き上がる現状を、週刊現代は問題視して特集した(1月25日&2月1日合併号)。 元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏は対談で、領土問題や歴史問題をめぐる国内政治家の近年の言動に警鐘を鳴らした。その中で使った分析用語の一つが「反知性主義」だ。この言葉を昨年来、著書などで積極的に使っている。

 
どう定義しているのか。

 「実証性や客観性を軽んじ、自分が理解したいように世界を理解する態度」だと佐藤氏は述べる。新しい知見や他者との関係性を直視しながら自身と世界を見直していく作業を拒み、「自分に都合のよい物語」の中に閉じこもる姿勢だ。とりわけ問題になるのは、その物語を使う者がときに「他者へ何らかの行動を強要する」からだという。

 
反知性主義という概念を使おうと考えたきっかけは、昨年の麻生太郎副総理の「ナチスの手口に学んだら」発言だった。「ナチスを肯定するのかという深刻な疑念が世界から寄せられたが、麻生氏も政権も謝罪や丁寧な説明は必要ないと考えた。非常に危険だと思った」異なる意見を持つ他者との公共的対話を軽視し、独りよがりな「決断」を重視する姿勢がそこにあると氏は見た。「反知性主義の典型です」。

週刊現代の対談では、靖国や慰安婦に関する海外からの批判の深刻さを安倍政権が認識できていない、とも指摘した。
 自分が理解したいように世界を理解する「反知性主義のプリズム」が働いているせいで、「不適切な発言をした」という自覚ができず、聞く側の受け止め方に問題があるとしか認識できない。そう分析する。


「知的」へ憤りと疑惑 背景にポピュリズム
 フランス現代思想研究者の内田樹氏も昨年12月、反知性主義が「日本社会を覆い尽くしている」とツイッターに書いた。参考図書を読もうとしない学生たちに、君たちは反知性主義的であることを自己決定したのではなく、「社会全体によって仕向けられている」のだと挑発的に述べた。

 

同じ月、米国の歴史学者ホーフスタッターの著書『アメリカの反知性主義』の書評をネットの「書評空間」に寄稿したのが、社会学者の竹内洋氏(関西大学東京センター長)だった。ホーフスタッターが同書を発表したのは半世紀前。邦訳されたのも10年前だ。なぜいま光を当てたのか。「反知性主義的な空気が台頭していると伝えたかった」と竹内氏は語る。 反知性主義の特徴は「知的な生き方およびそれを代表するとされる人びとにたいする憤りと疑惑」であると同書は規定する。米国社会を揺るがした1950年代のマッカーシズム(赤狩り)に直面したことで、ホーフスタッターは反知性主義の分析に取り組んだ。

 

竹内氏がこの概念に注目したきっかけは、いわゆる橋下現象だった。「橋下市長は学者たちを『本を読んでいるだけの、現場を知らない役立たず』と口汚くののしった。ヘイトスピーチだったと思うが、有権者にはアピールした」なぜ、反知性主義が強く現れてきたのか。「大衆社会化が進み、ポピュリズムが広がってきたためだろう。ポピュリズムの政治とは、大衆の『感情』をあおるものだからだ」  

   
 同じ「反知性主義」に警鐘を鳴らしても、佐藤・内田・竹内氏の主張は力点が違う。だが佐藤氏は、3人には共有されている価値があると語る。「自由です」反知性主義に対抗する連帯の最後の足場になる価値だろうとも言う。「誰かが自分に都合の良い物語を抱くこと自体は認めるが、それを他者に強要しようとする行為には反対する。つまり、リベラリズムです」(塩倉裕) (朝日新聞デジタル)


 しかし、このような記事を読む人々は僅かであり、数行目を通し、「俺の考えとは違う。多分、こいつらはアカに違いない」そういう、それこそ反知性的態度に終始するだけである。昔から、馬鹿につける薬はないと言われていたが、大宅の総白痴ならまだしも、総ゴロツキ化に向かってまっしぐらなのだ。まして、これら総ゴロツキの基礎票に支えられた政権が、あらゆる暴力装置を携えて、国会を占拠しているのだから、何をかいわんやである。NHKが力を込め、マスメディアが煽りに煽った高梨沙羅、カーリング女子、浅田真央の不調は報道の圧力、ある意味で「ポピュリズム報道」の犠牲者と言えるのだろう。

 

首相補佐官が米国批判の波紋オバマ大統領「来日中止」危機

2014220日 日刊ゲンダイ


 親分が親分なら子分も子分だ。昨年12月の安倍首相の靖国参拝に「失望」を表明した米国に対し、衛藤晟一首相補佐官が動画サイト「ユーチューブ」上で「むしろわれわれの方が失望だ」と批判した問題。19日午後になって衛藤は慌てて発言を撤回したものの、米国はカンカンだろう。オバマ大統領の4月来日の雲行きも怪しくなってきた。


 問題の発言が投稿されたのは16日。この中で衛藤は「米国は同盟関係にある日本をなぜ大事にしないのか。米国はちゃんと中国にモノが言えないようになりつつある。声明は中国に対する言い訳に過ぎない」と持論を展開。さらに昨年11月に訪米した際、ラッセル米国務次官補らに靖国参拝への理解を求めた上、12月初めには在日米大使館を訪れて「(参拝に)賛意を表明してほしいが、ムリなら反対しないでほしい」と要請したという。


 これにはア然ボー然だ。A級戦犯が合祀されている靖国参拝に「賛成しろ」と米国に求めること自体、トチ狂っているし、首相補佐官という内閣の要職にある政治家が、外交のやりとりや内幕をバクロするなんて、あってはならないこと。金輪際、衛藤と大事な話をする国はないだろう。


 元外務省国際情報局長の孫崎享氏はこう言う。
「首相補佐官は内閣の一員であり、評論家などとは違います。発言が『個人的な見解』で済まされる立場ではないのです。しかも、衛藤氏は日本側の窓口として米国と意思疎通を図ってきた人物。つまり、米国は衛藤氏を安倍首相の代理とみていたわけです。その衛藤氏が大っぴらに米国批判したわけで、非常に深刻な問題です」


 衛藤は、安倍が会長を務める超党派議連「創生日本」の幹事長だ。安倍の側近で「お友達」のひとり。この議連は「保守の結集」や「戦後レジームからの脱却」を掲げる右翼集団である。17日付のワシントン・ポストは「日本の挑発的な動き」と題した論説で、靖国参拝した安倍首相が強硬なナショナリズムに転じているとして、アジアの安全保障問題を深刻化させていると批判していた。


 また、米紙ウォールストリート・ジャーナルは19日付の電子版で、安倍の経済ブレーンの本田悦朗内閣官房参与をインタビューした記事を掲載。本田が靖国参拝した安倍を「勇気を高く評価する」と称賛したとして、本田を「戦時中の話を熱く語るナショナリスト」と紹介している。


 衛藤、本田の発言は、米国から見れば日本だけが正しいと叫ぶ「右翼内閣」の一員が本性をムキ出しにしたと映るのは確実だ。


 衛藤は当初、「(発言が)問題になることがおかしい」と突っ張っていたが、午後になると一転、発言を撤回した。菅官房長官に発言取り消しを指示されたためだが、時すでに遅しだ。岸田外相が拝み倒してようやく実現したオバマ大統領のなんちゃって来日もパーになる恐れは十分ある。


「オバマ大統領の来日取りやめという事態になれば、安倍首相は終わりです。同盟国と話ができない首相は退陣するしかありません。衛藤氏の発言の影響は大きいのです」(孫崎享氏=前出)


 衛藤を更迭したぐらいでは、問題は解決しそうにない。

 

官々愕々 成長戦略としての「原発即ゼロ」
『週刊現代』201431日号より 
東京都知事選挙で、自民・公明両党が支持する舛添要一氏が圧勝した。その最大の勝因は安倍人気だ。安倍政権への支持率は50%を超える。舛添氏はこの地合いをそのまま生かし、手堅く自公両党の支持層と無党派層のうちの安倍人気も取り込んで順当勝ちした。舛添人気で勝ったわけではない。 
共産党・社民党の支持を得た宇都宮健児候補が2位と健闘したのは、組織票に加えて福祉政策でのばら撒きに期待する無党派層をうまく取り込んだということだろう。一方、原発ゼロを掲げて戦った細川護煕候補は、小泉純一郎元総理の応援を得て街頭演説では大群衆を集めたが、結果は宇都宮候補にも及ばなかった。 
一般には、脱原発ワンイシューで戦ったのが失敗だったという分析がなされているが、これは正確な見方ではない。ワンイシュー選挙だというのは、実は、事実ではなかった。自民党とそれに支配される多くのマスコミのキャンペーンによって作られた誤ったイメージである。 
原発ゼロを主張する細川氏は、景気、雇用、福祉、防災には関心がない候補だ、というレッテルを貼られた。しかし、それは明らかに嘘である。細川氏の公約には、福祉も防災も五輪も掲げられていた。 
細川・小泉連合が掲げる原発即ゼロは、単に、「原発が危ないから」、「核のゴミが処理できないから」原発を止めるという単純な考え方ではない。彼らの思想は、それをはるかに超えるものである。 
都知事選挙が終わると同時に、日本の貿易赤字が3年連続、しかも過去最大になったと報じられた。貿易赤字自体はそれほど驚く話ではないが、実はこのニュースも原発ゼロ戦略と密接な関係にある。 
自動車以外に伸びる産業がない。だから、円安になっても輸出が増えず、貿易赤字が拡大する。成長の柱となるはずのエネルギー分野で、原発依存に戻ろうとする安倍政権。そこには何の展望もない。 
それに対して、「原発ゼロで成長を」と訴えた元総理連合は、原発を止めて、いま世界中の企業が目指す「原発から自然エネルギーへの転換競争」で日本が主導権を握り、国際競争力のある産業を育てようと主張した。自然エネ分野での投資を誘発し、雇用と所得を生み、それが、福祉の財源となっていくという「成長と雇用と福祉の持続的な好循環モデル」だ。 
さらにそれは、地方での自然エネの展開が過疎地を含む地方の発展につながる理想的な成長モデルとなる。原発ゼロは、成長戦略・雇用戦略であり、福祉政策・地域政策でもある。そのことが都民には十分に伝わらなかった。 
原発ゼロをワンイシュー選挙だと決め付けた自民党とマスコミの宣伝に負けたということになる。その自民党の選挙戦略のお先棒を担いだのが民主党だ。彼らは、原発だけではダメだ、福祉も雇用も訴えなければということを自らマスコミに話し、自民党の宣伝を結果的に補強することになった。 
細川・小泉連合が訴えた「原発ゼロで新たな夢のある成長を」という哲学は、これまで、「苦しいけれど原発をなくすのかどうか」という原発の是非だけを問い続けた脱原発とは全く次元が違う。新たな成長の仕方、新たな生き方を日本の国民に問いかけたのだ。複数の出口調査で、原発即ゼロを支持する層が、一気に投票者の4分の1にまでなった。保守本流の二人が即ゼロを唱えたことで、これまで夢物語と見られていた即ゼロが具体的な選択肢に格上げされたことを示している。 
「原発即ゼロの成長戦略」の戦いはこれからだ。
 

「内閣参与」とか何とかいう肩書きの本田悦朗(静岡県立大学教授)が、米紙のインタビューに答えて、何か面白い発言をしたらしい

 

2014-02-21文藝評論家=山崎行太郎の政治ブログ 『毒蛇山荘日記』より転載


「内閣参与」とか何とかいう肩書きの本田悦朗(静岡県立大学教授)が、米紙のインタビューに答えて、何か面白い発言をしたらしい。またまた例によって例のごとく、「特攻隊」や「靖国参拝」を持ち出して、紋切り型の持論を展開したようだ。それにしても、この本田という男は、学者(教授)とは名ばかりで、著書が一冊もない大蔵官僚上がりのトンデモ学者のようだ。要するに、官僚の天下り先が、静岡県立大学だったという話。


本田は、朝日新聞によると、こんなことを発言したらしい。


米紙ウォールストリート・ジャーナルは19日付の電子版で、安倍晋三首相の経済ブレーン・本田悦朗内閣官房参与のインタビューを掲載した。同紙によると本田氏は、太平洋戦争末期に米艦に体当たりした神風特攻隊について「日本の平和と繁栄は彼らの犠牲の上にある。だから安倍首相は靖国へ行かなければならなかったのだ」と語ったという。


 同紙は本田氏が「第2次大戦中の神風特攻隊の『自己犠牲』について語りながら、涙ぐんだ」と説明。本田氏は「日本の首相が靖国参拝を避けている限り、国際社会での日本の立場は非常に弱い」として、「われわれは重荷を背負った日本を見たくはない。自立した国としての日本を見たい」と語ったという。


 また、同紙は「本田氏はアベノミクスの背後にナショナリスト的な目標があることを隠そうとしない。日本が力強い経済を必要としているのは、賃金上昇と生活向上のほかに、より強力な軍隊を持って中国に対峙(たいじ)できるようにするためだと語った」とも伝えた。(朝日新聞)


本人は得意気に話したのだろうが、一連の失言問題と並べられて、話題になると、そんなことは言っていない、と泣き言を始めたらしい。


本田悦朗内閣官房参与は20日、自身の発言を報じた米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、「あまりにもバランスを欠いた記事だ」と電話で抗議した。菅義偉官房長官が同日午後の記者会見で明らかにした。菅長官は、WSJを発行するダウ・ジョーンズ社から、内容を修正する用意があるとの回答があったとも説明した。


 WSJは19日付の電子版で、本田氏が経済政策「アベノミクス」の目的について「より強力な軍隊を持って中国に対峙(たいじ)できるようにするためだ」と述べたなどと報じた。


 本田氏は20日、記者団に「そういうことは言っていない」と語った。一方、ダウ・ジョーンズ社は同日夜、日本での広報業務を代行するプラップジャパン社を通じてコメントを発表。「記事の内容は正確だと確信している」と主張した上で、「修正をする用意があると申し出た事実もない」と菅長官の発言を否定した。 
(
時事通信)


では、本田は何て発言したのか 。「違う」というなら、真意を述べてみよ。「抗議」などと言っても国内向けのポーズだけであって、発言の中身は、たいして違いはあるまい。ほとぼりが冷めるの待つ・・・というのが真相だろう。批判されて、すっかりしおらしくなった百田尚樹や衛藤晟一らと同じだ。


第二次安倍政権の誕生とともに、尖閣諸島の領有権を巡る「日中対立」を利用して、中国の軍事攻勢をはねのけ、日本の存在感を示してくれるのかと期待していたが、予想通り、安倍政権は、政権内部から「自己破壊衝動」にかられているらしく、自滅的な「失言問題」は、後を絶たない。


僕が『保守論壇亡国論』で指摘した通り、思想的に堕落した「保守論壇」の幼稚=稚拙な言論を、鵜呑みにしているからである。「特攻隊」「靖国参拝」「南京事件はなかった」「朝鮮人慰安婦の強制連行はなかった」・・・。そんなものは、国内でしか通用しない自己欺瞞的な自慢話にすぎないのだが、それが、正論だと思っているらしいのだ。まったく救いようがない。そういうネット右翼以下の連中が、安倍内閣の内閣参与だとか首相補佐官だというのだから、世も末である。

 

東京都知事選で脱原発を争点にした細川護熙、小泉純一郎の元首相コンビに圧勝し、高笑いが止まらない安倍晋三首相(59)。
 
過去最大のジャブジャブ予算を審議中の今国会でも無敵だ。そんな中、税金で東電の莫大な借金を肩代わりし、原発を再稼働させ、焼け太らせて資金回収を狙うという驚くべき救済計画がひそかに動きだしていた。 
集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更を巡り、国会で「最高責任者は私だ」と放言した安倍首相。これらの問題に隠れ、あまり報じられていないが、今国会における安倍自民党の鬼門は、福島第一原発の事故処理費用の多くを国家予算で肩代わりする東京電力の「救済計画」にある。 
まず、2014年度の予算案で、東電が賠償金や除染費用を滞りなく支払えるよう東電に無利子で渡している公的資金の上限枠を、現在の5兆円から9兆円にまで引き上げる。金利は国で全負担するため、新たにその資金として225億円も積み増す。
 こうした手厚い処置は、東電が原発事故被災者らに支払う賠償金が5兆円を超えることが確実となり、除染などに資金が回らなくなってきたため、国が関与を強めたのだ。 
そして国は東電に代わり、除染で取り除かれた汚染土などを長期間保管する「中間貯蔵施設」の土地を買うために1012億円も計上した。施設の完成には合計1.1兆円がかかるとされるが、国民の電気料金に上乗せされている「電源開発促進税」で30年かけて国が肩代わりするという。その上、除染作業や放射性廃棄物の処理にも3912億円を投入するという大盤振る舞いだ。 
「14年度予算案で東電への支援が、除染だけではなく中間貯蔵施設などへも一気に広がりました。税金の投入がこの先、際限なく膨らむ危険性もあるが、これら予算は官邸、経済産業省の主導なので、財務省は意見を言いにくい」(財務省幹部)
 政府の建前は、これらの巨費は本来、東電が支払うべきもので、一時的に肩代わりしているにすぎないというものだ。だが、事情を知る財務官僚は、東電への不信感を隠さない。 
「東電は被災者への賠償金は払うが、本音では除染と中間貯蔵施設の費用は政府に出してもらい、大半を踏み倒したいと考えているようだ」これまで政府が東電に請求した肩代わり費用は約404億円。そのうち返却されたのは197億円にすぎない。しかも、未払い金をいつ支払うのか、東電は明らかにしていないのだ。 
「事業が終わった後に政府から東電に請求書を送っているが、理由をつけては支払いを拒んでいるようです」(前出の財務官僚) 
除染や中間貯蔵施設などの巨費の大半を東電が踏み倒せば、結局は我々の血税で穴埋めされることになる。東電救済に流用されている資金はこれだけではない。いずれも東電の原発事故被災者を支援する内容だが、これらの費用も東電に代わって国が予算を付けて支払う。 
復興庁の担当者は言う。「除染に関係して東電に請求できるものは、汚染土を取り除いて集め、仮置き場に持って行く作業に限られることになりました。それ以外は『除染』に該当しないのです」 例えば〈帰還困難区域の入域管理・被ばく管理等〉は、帰還困難区域の境界に人員を配置して、バリケードの開閉などをする。原発事故がなければ存在しなかった仕事だが、これも東電が費用の負担をすることはないのだ。 
〈長期避難者生活拠点形成交付金〉は、原発事故被災者が避難先でもこれまでと同じような生活ができるよう、道路や学校などを整備する事業だ。東電が費用負担すべきものに思える。 だが、財務省担当者は、「避難者の生活に関する事業は『福島再生加速化交付金』から支出されるので、東電に請求はしない」と話す。福島再生加速化交付金は昨年12月に新設された制度で、14年度予算案で1088億円が計上された。 
交付金の使途は、個人線量計の配布や生活用水の確保、子どもたちが安心して活動できる室内運動施設の整備などだ。これらの財源は我々が13年1月から支払っている復興特別所得税などで賄っている復興特別会計だ。前述した除染や中間貯蔵施設の費用も合わせると、14年度の復興特会の原子力災害関連予算案は6523億円にのぼる。 
無論、これらは福島の復興に必要なものばかりだ。だが、結果的に東電支援に“流用”されることになり、同社の責任があいまいになってしまっているのだ。なぜ、このようなことが起こるのか。インサイダー編集長の高野孟(はじめ)氏は、その理由を説明する。「そもそも日本の原子力発電事業は、政府と電力会社の責任と役割分担があいまいで、“国策民営”と言われてきました。だから、事故が起こるとお互いに責任をなすりつける。基本的に無責任体制なのです」 
無責任体制を象徴するかのように、政府は肩代わりした巨費を、原発の再稼働によって黒字化させ、焼け太らせた東電に返済させようという「スキーム」を進めている。政府は、東電には直接資金提供をせず、原子力損害賠償支援機構(原賠機構)を通じて資金の提供や出資をしている。前出の財務省幹部は、そのカラクリをこう説明する。 
「安倍政権は、新しい『エネルギー基本計画』をまとめようとしています。そこでは、原発を重要なベース電源と位置づけ、原発の再稼働を前提にしています。再稼働によって東電を黒字にし、原賠機構が保有する東電株の値を上げ、その売却益で投入された税金を取り戻すというスキームです。経産省が描いたシナリオですが、そう簡単にいきますかね」 
原賠機構が約1兆円を使って保有した東電の株式は19億4千万株(昨年9月30日現在)。これは、東電の全株式の約55%にのぼる。現在の株価は450円程度だが、再稼働により、震災前の株価2千円程度まで上昇すると、単純計算で約3兆9千億円になる。それを売却して、事故対応の費用弁済にあてるつもりだ。だが、今後、どんな事故に見舞われるか予測できず、「絵に描いた餅」になりかねない。 
そんなことはお構いなしに東電救済に前のめりな安倍政権は、事故を起こした原子力発電所の廃炉作業にも税金を投入できるよう準備を進めている。政府案では、現在の原賠機構を5~6月に「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」という名称に改める。 そして4月から東電で社内分社化される「廃炉カンパニー」と協力し、関与を深めるよう、今国会中に原賠機構の改組に必要な法案を提出するつもりだ。 
元経産省官僚の古賀茂明氏は言う。
「今回の最大の問題は、廃炉、中間貯蔵施設、汚染水処理などにこれから、何十兆円の税金を注ぎ込むだけでなく、そこに巨大な利権構造をつくり、それを経産省が握る。その土台ができることです。東電の借金を国が肩代わりし、つぶさないというスキームは公共事業と同じような構図です。東電、経産省が事故の責任を取らないどころか、これまで以上に焼け太る図式なのです」「復興」の名の下に、なし崩しで私たちの税金が東電に流れ込む。政府は原発再稼働による資金回収を目論むが、その一寸先は闇だ。
 

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