福島第一原発の汚染水漏れがいまだに止まらず、「完全にブロック」発言の修正に追われる安倍晋三首相。ほとんど報じられていないが、新たな危機に今、直面している。11月から始まる4号機からの燃料棒の取り出しだ。燃料プールに残された1533本もの燃料棒を、4号機から約50メートルの距離にある共用プールに移す。
権力の『おかしな政策』におかしいと報道しない日本で、一人でも『おかしい』と声を上げ、真実を追求して行きます。
福島第一原発の汚染水漏れがいまだに止まらず、「完全にブロック」発言の修正に追われる安倍晋三首相。ほとんど報じられていないが、新たな危機に今、直面している。11月から始まる4号機からの燃料棒の取り出しだ。燃料プールに残された1533本もの燃料棒を、4号機から約50メートルの距離にある共用プールに移す。
みずほ銀から2億円詐取 “ヒルズ族”20代社長のド派手私生活
2013年10月26日 日刊ゲンダイ
マル暴融資のみずほ銀行から2億円をだまし取った社長が19日、捕まったが、調べてみると、大したタマだ。 太陽光設備販売会社「エステート24ホールディングス」社長・秋田新太郎容疑者(28)である。今期業績予想を250億円と過大に申告し、経済誌やテレビからは「ベンチャーの旗手」と持ち上げられていたが、相当のペテン師だ。
simatyan2のブログより転載2013-10-29
以前、ワタミのホームページに、「ワタミメンバーの軌跡」としてインタビューを受けていた恭平さんという方の写真が載っていました。あまりにガリガリに痩せすぎているとのことで話題になり、今はこの人の写真は削除されています。
(日刊ゲンダイ2013/10/28)
大ボラ吹いて「成長戦略実行国会」などとペテン師のようなことを言い続ける重大な罪
安倍首相は、この臨時国会を「成長戦略実行国会」と名づけた。成長戦略はアベノミクスの「第3の矢」。これを着実に実行することが喫緊の課題だと言っていた。
ところが、安倍内閣が今国会で真っ先に手をつけたのは「国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案」だ。25日の衆院本会議で審議入りし、11月中の成立は確実視されている。また、25日には「特定秘密保護法案」も閣議決定して国会に提出するなど、矢継ぎ早の動きを見せている。
「日本版NSC、秘密保護法案、そして集団的自衛権の行使。この3つは改憲軍拡に向けた“3本の矢”です。成長戦略実行国会のはずなのに、安倍政権は、戦争ができる国にするための法整備ばかり進めようとしている。成長戦略とは戦争のことなのかと言いたくなるほどです」(政治評論家・本澤二郎氏)
外務省国際情報局長だった孫崎享氏も、26日付の本紙コラムでこう書いていた。
〈秘密保護法は集団的自衛権を認める動きと対である。日本は集団的自衛権によって、米軍の傭兵的存在になる〉
〈おそらく集団的自衛権は「国際的安全保障環境を改善する」という口実で使われる。安倍首相の唱える「積極的平和主義」の「積極的」の意味とは、すなわち「軍事力の行使」に他ならない〉
安倍が経済そっちのけで急いでいるのは紛れもなく、軍国化法案なのである。
◇精神論をリキんで唱えるイカガワしさ
だとすると、それを急ぐ理由は何か。果たして安全保障上の理由だけなのか? ひょっとして、本気で戦争で景気対策のつもりか、と問いたくなる。安倍自身が東アジアの緊張を煽っているのだからなおさらだ。筑波大名誉教授の小林弥六氏(経済学)はこう言った。
「経済政策での期待感を煽って支持率を維持してきたのが安倍政権です。だから、今国会も成長戦略実行国会と銘打つしかないのだが、本当にやりたいのは改憲であり、戦前回帰の軍国化なのです。もともと安倍首相は経済には興味がないし、分からないのでしょう。そうでなければ、実体経済がちっとも良くなってないのに、消費税増税を強行して、景気を冷え込ませるような真似ができるはずがありません。それに成長戦略と言ったって、議論されていたのは大企業の要望に乗っかったクビ切り規制緩和など、ロクなものじゃありません。成長戦略なんて、口先だけで、まともに考えちゃいないのです」
実際、27日の「日曜討論」では、野党から成長戦略の中身を問われた自民党の棚橋政務調査会長代理は、こんなことを言っていた。
「今、存在しないけれども、将来、日本経済を引っ張るようなビジネス。これを規制緩和や特区構想を中心に広げることにより、日本経済を成長させていこうとしている」
この期に及んで、こんなたわ言しか言えないのだ。
それは親分の安倍も同じで、「起業、創業の精神に満ちあふれた国を取り戻す」とか「若者や女性が輝く社会」とか言っているが、抽象的な言葉の羅列で、具体的な中身を語ったことはない。高度経済成長期を引き合いに出し、「今の私たちにもできないはずはない」とリキむが、それも精神論の類いである。
要するに、成長戦略なんてハッタリで、だから、抽象的な精神論を振り回すしかないのである。
◇グローバル資本による帝国主義はどこへ向かうか
もっとも、成長戦略に具体的な絵を描けないのは先進国に共通した悩みだ。そこには安倍の無能だけでなく、構造的な問題が存在する。
米労働長官も務めた経済学者のロバート・ライシュは著書「勝者の代償」で、IT革新で消費者としての個人が充実すればするほど、生産者・労働者としては不安定になるジレンマを「ニューエコノミー型経済の反比例性」と指摘した。
アベノミクスのせいで消費者物価だけが上がっている今、庶民にとって雇用の安定や賃上げは切実な願いだが、IT革新がそれを阻む。単純労働はどんどん機械に取って代わられる。産業革命の時代からイノベーションが雇用機会を奪うのは必然の流れだ。
しかも、現代はグローバル化によって、労働者賃金は途上国との競争にさらされる。コスト削減が最重要課題のニューエコノミー型経済では、庶民は所得のデフレ進行を受け入れざるを得ない。
インターネットとグローバル化で世界中が画一化されれば、国の基幹産業を維持し、その貿易で儲けることも難しくなる。国家の枠を超え、巨大グローバル資本に富が集中していくからだ。これは日本だけでなく、先進国がどこも抱えるジレンマだ。
「これでTPPが持ち込まれれば、日本の国内産業は壊滅するでしょう。この先も賃金が上がる見込みはないし、国内の雇用も失われる。来年からの消費税増税とTPPで日本経済はグチャグチャになってしまいます。大不況と大衆の社会不安。その先に何があるのか。第2次世界大戦に走り出した頃の世相と重なって、背筋が寒くなります。TPPはグローバル資本による帝国主義のようなもの。市場争いがやがて戦争に発展することもある。何かの拍子に、そういうキワドイ方向に進みかねないキナ臭さがくすぶっています」(小林弥六氏=前出)
◇手っ取り早く不況を解決する「戦争」という手段
偶然か必然か、歴史を振り返ってみると、戦争が不況を止めてきたのも事実だ。それだけに、偽りの成長戦略を掲げながら、何もせず、戦争準備法案に邁進する安倍を見ていると、ますます、いやーな予感がしてくるのである。ジャーナリストの青木理氏はこう言った。
「NSCにしろ秘密保護法案にしろ、安倍政権が進めている法整備は、米国のネオコンの猿真似です。ここへきて武器輸出三原則も見直すと言っていて、日本を戦争ができる国にしようとしているのは間違いない。改憲という正式な手続きを取る前に、法整備で外堀を埋めて、なし崩しに海外での武力行使を認めてしまう。日本が戦後70年近くかけて築き上げてきたものを安倍政権はいとも簡単に手放し、壊そうとしている。その幼稚さが恐ろしくもあるし、シニカルな意味で滑稽でもあります」
27日の自衛隊観閲式で訓示に立った安倍は、中韓の脅威を煽った上でこう言った。「訓練さえしていればよいとか、防衛力はその存在だけで抑止力となるといった従来の発想は、この際、完全に捨て去ってもらわねばなりません」「年末までに防衛大綱を見直します。もちろん過去の延長線上の見直しではありません」
これはもう、「戦争をやる!」と言っているに等しい。
「大メディアは『安倍カラー』という言葉でゴマカしていますが、日本は今、急速に軍国主義に傾斜している。いったん法整備が整えば、野党不在の国会ではブレーキをかけることもできない。米国のマネで戦争を始めるのは時間の問題です。米国では戦争が最大の公共事業ともいわれている。消費が増えて軍産複合体が潤い、兵士の雇用は貧困対策にもなるからです。日本でいえば、戦争で潤うのは財閥でしょう。大企業べったりで原発輸出にシャカリキの安倍政権だから、核兵器を輸出する国になってもおかしくない。冗談ではなく、彼らは『戦争は景気対策にもなるな』と考えているはずです」(本澤二郎氏=前出)
不況が長引いたとき、国民もそれを望みかねないのが恐ろしい。
(日刊ゲンダイ2013/10/28)
露骨すぎる言論介入
「皆サマ」から「安倍サマ」のNHKにする気なのか。安倍政権が示したNHK経営委員の人事案には、首相の“お友達”がズラリ。経営委はNHKの最高意思決定機関で、会長の任命権など強い権限を持つ。来年1月に任期が切れる会長人事をにらみ、日本最大の放送機関を「安倍カラー」に染めようとする狙いはミエミエだ。秘密保護法案で国民の「知る権利」や「報道の自由」を奪おうとする中、安倍のさらなる露骨な言論介入は民主主義への挑戦である。
NHKの経営委員は国会同意人事だ。衆参両院に提出された新任委員の顔ぶれは、JT顧問の本田勝彦氏(71)、哲学者の長谷川三千子氏(67)、小説家の百田尚樹氏(57)、海陽中等教育学校長の中島尚正氏(72)の4人。安倍とは全員親密な仲で、思想的にも極めて近い。よくもまあ、これだけ偏った考えの持ち主を集めたものだ。
「本田氏は安倍支援の保守系財界人の集まり『四季の会』のメンバー。東大生の頃に小学3、4年生だった安倍氏の家庭教師を務めた。東大卒後に当時の日本専売公社に入社し、00年にJT初の生え抜き社長となり、06年まで務めました」(経済ジャーナリスト)
長谷川氏は「オンナは子を産み育てよ」がモットーで、少子化を口実に家父長制の復権を公然と唱える保守論客だ。
百田氏は「永遠の0」や「海賊とよばれた男」のベストセラー作家で、安倍も作品の愛読者のひとり。「探偵!ナイトスクープ」の構成作家という経歴から、単なる「おもろいオッチャン」と思ったら大間違い。いわゆる「自虐史観」を一貫して批判し、ある月刊誌で「安倍政権の最も大きな政策課題は憲法改正と軍隊創設」と言い切ったバリバリの軍国主義者だ。
中島氏が校長を務める「海陽学園」は次世代のリーダー育成を掲げる全寮制の中高一貫校。副理事長を務めるJR東海の葛西敬之会長は、本田氏と同じ「四季の会」の一員だ。葛西氏は財界きっての原発推進論者で、NHKの松本正之会長に不満タラタラだという。
「『アイツは国益に反する放送をしてけしからん』とボロクソに言っている、と雑誌に書かれました。松本会長はJR東海の元副会長で、葛西氏自身が3年前にNHKに送り込んだ。脱原発に転じた小泉元首相が『NHKが震災後に放送した海外ドキュメンタリーを見たのがきっかけ』と発言したのも、元部下への不満に火をつけた。中島氏は、葛西氏の意向に従った“松本降ろし”の刺客でしょう」(財界関係者) 恐ろしいのは、これだけ保守色の強い面々がNHKの首根っこを掴んだことだ。会長選任には経営委員12人のうち9人の同意が必要だ。新任4人が反対すれば「拒否権」が発動される。
安倍やその取り巻きの意に沿わない会長は、簡単に葬られてしまう。
「つまり、安倍首相や偏った思想の“お友達”が、NHKトップの人事を左右し、公然と公共放送を乗っ取ろうとしているのです。狙いはひとつ。放送法第1条に定められた『不偏不党』の原則をかなぐり捨て、NHKの報道姿勢を権力の思うがままに操ること。安倍色に染まった会長の下で、原発推進の一大キャンペーンや、反中反韓の偏向報道だって始まりかねません。戦中の大本営発表を想起させる言論封殺の危機なのに、大手メディアの追及は鈍すぎます。民主主義の基盤である『言論の自由』を抹消する動きを、絶対に許してはいけません」(元NHK政治部記者で元椙山女学園大教授の川崎泰資氏)
安倍ファッショは、すでに始まっている。
アナウンサーからキャスターとなりMCとなった者の責任を取るのが倅の不祥事とは。
2013/10/27 日々雑感より転載
小沢氏の無罪判決を確定した後に誰一人として「政治とカネ」プロパガンダを口にしたキャスターやMCやコメンテータが責任を取って番組を降りなかったのみならず、現在も大きな顔をして尤もらしく時事番組を担当しているというのは彼らは普通ではなく狂気の中で生きているのではないかとすら疑いたくなる。
倅の窃盗容疑の責任を取り報道番組降板を涙ながらに決断したMCは涙の流し所を間違っていないだろうか。彼の次男の不祥事により番組を降板するというのは極めた個人的な問題だ。しかし彼は公共の電波を通じて小沢氏を「政治とカネ」などという根拠なきプロパガンダを幾度となく叫んでいた。そのことの方が次男の窃盗容疑よりもジャーナリストとしては大きなはずだが、かれは小沢氏の無罪判決確定時に一切の責任発言を他の無責任なジャーナリストたちと同じく一切言及しなかった。
それが三十過ぎた次男の窃盗容疑だけで報道番組降板を大々的に涙ながらの記者会見で表明するとは一体何だろうか。勿論、他のジャーナリストたちも一切の自己批判もなければ、お詫びの一言一句たりともなく、依然と同じく報道番組で大きな顔をして出演し続けている。その厚顔無恥ぶりには驚くし、ジャーナリストとして検察であれ官僚からタダ漏れの捜査情報を無批判に垂れ流したジャーナリストとして無節操な姿勢に深く反省して報道関係から一切身を退くのがあるべき姿のはずだ。
彼らはジャーナリストの名に値しない屑ばかりだ。次男の不祥事で報道番組から身を退く見識は有していても、小沢氏に対してイワレなき人格破壊報道を三年有余も絶え間なく繰り返したジャーリストとして万死に値する不祥事に不感症だったという無神経さに、この国マスメディアのレベルと見識を思い知る気がする。
IMFに暴かれた韓国の借金地獄! 国、企業、家計まで… 日本は?
(ZAKZAK) 2013.10.25
韓国財政が危うい。国の抱える借金が右肩上がりで増えているうえ、国際通貨基金(IMF)の指針によって“隠れ借金”も暴かれ、1500兆ウォン(約138兆円)と、従来基準の約3倍にまで膨れ上がるというのだ。世界一の対外債権国で家計の資産も潤沢な日本と違い、韓国は家計や企業のフトコロも深刻な状況に陥っている。
(日刊ゲンダイ2013/10/25)
「日本を取り戻す」は、安倍首相が再登板の際に掲げた“基本路線”だ。どんな未来をイメージした言葉なのかは分からない。「美しい国」もそうだった。彼の発言からは目指す国家像が見えないのだ。集団的自衛権をめぐる動きを見ていると、単に戦前回帰を夢想しているだけなのかとも思えてくる。
ただ、少なくとも、成長戦略の柱とされる「国家戦略特区」が日本にプラスにならないことは確かだ。むしろグチャグチャにして壊す恐れが強いだろう。日本はこれまで全国一律でいろんな権利を認めてきた。エコヒイキはなしだ。機会は公平に与えられる。その中で地域の特性に合った産品が生まれ、日本らしさが形成されていった。
特区では、そんなやり方が否定される。日本で承認されていない薬も使えるようになるし、海外の免許しかない医師も医療行為ができるようになるそうだ。暮らしの基礎となる安心や安全のルールはがらりと変わる。長年の経験や知恵で積み重ねてきた日本ならではの基準は、意味をなさなくなるのだ。そこはもう日本とは呼べないだろう。
容積率の緩和は日本らしい市街地の風景を失わせる。公立学校の運営を民間に委託する公設民営学校が可能になれば、すべての国民が同等の教育を受けられるという教育基本法の根っこはズタズタだ。それによってどれだけの教育的効果が見込めるのか不明だし、日本の人材教育の基盤は崩壊してしまう。インターナショナルスクールのための規制緩和ともいわれているが、日本の歴史も国語教育もない学校を認めることが、どうして「日本を取り戻す」路線にかなうのか。
特区の主眼は、「世界一ビジネスしやすい場所の提供」にあるそうだ。特区と称して外国の企業や労働者に特権を与え、呼び込もうとしている。だが、こんなものを設けなくても海外資本や人材はどんどん入ってきている。グローバル時代だ。しかも日本はインフラが整備された先進国である。「特区がなければ進出しない」なんて発想の企業が数多く存在するとも思えない。やはり安倍首相の言葉は理解不能である。
(日刊ゲンダイ2013/10/25)
米の国家安全保障局(NSA)がドイツのメルケル首相の携帯電話を盗聴していた疑惑が発覚、ドイツ政府が調査を求めるなど、大騒ぎになっている。オバマ大統領はメルケル首相と直接、電話で話し、疑惑を否定したようだが、そんなもん誰が信じるか。
CIA元職員が暴露したように米国は欧州主要国すべてで盗聴を行っているし、フランスではNSAが30日間で7000万件以上のフランス市民の電話の記録を収集していたことが報じられた。
ブラジルはルセフ大統領や大企業の通信内容がNSAによって通信傍受されていたとして、「主権と人権の侵害だ」と激怒、今月末に予定していた訪米を延期した。メキシコ外務省もドイツ誌シュピーゲルが報じたNSAのハッキング疑惑を問題視、「この行為は容認しがたい」とカンカンだ。
いまや、世界が米国のことを「犯罪者」として見ているのである。「米国がいくら否定しても、信じられません。ドイツの連邦情報局が通信傍受されていることを突き止めたと言っているし、米国はこれまで世界中で同じようなことをしてきたからです。スパイ行為というのは一度、猜疑心を持ち始めるとやめられなくなる。たとえ、同盟国でも信用できなくなるのです」(早大客員教授・春名幹男氏)
問題は安倍政権がそんなスパイ組織、米国のNSAのサル真似をしようとしていることだ。日本版NSA設置法案を臨時国会に提出する。そこで米国との秘密情報を共有し、軍事、経済戦略などを練る。秘密を漏らさないように関係者には守秘義務を課し、そのために特定秘密保護法をきょう(25日)、閣議決定するのである。米国のスパイ行為と共同歩調ということで、さあ、世界が見たら、どう思うか?
「冷戦時代ならイザ知らず、もう、米国が何をやっても許される時代ではないんです。だから、スパイ行為も非難された。『いまだにそんなことをやっているのか』と呆れられた。そんな米国にやみくもについていっても、日本の国益にはなりませんが、日本はとにかく、追随すれば、米国に頭をなでてもらえると思っている。米国と一緒に行動すれば、安泰だと信じている。とんでもない時代錯誤です」(ジャーナリスト・高野孟氏)
日本版NSA設置法案や特定秘密保護法案に世界中がのけぞっているのは、想像に難くない。
政府は来年度に向けた税制改革大綱で1600億円分の「所得拡大促進税制の拡充」を決定した。 これは給料総額を2%以上増やした企業に賃上げ分の1割、法人税を減免する制度だ。しかし、最初から効果は期待できそうにない。そもそも日本の企業約260万社のうち186万社(72%)は赤字で法人税を払っていない。「減税するから給料上げろ」といっても、186万社は対象外なのだ。
それのみならず、小泉竹中政権時に行った1%の政策そのものの野放図な派遣業法規制撤廃に対して再び箍を嵌めるはずだった派遣業法改革を後退させてしまった。そして三代目の野田政権下でTPP参加に向かって党内検討まで始めてしまった。まさしく泥鰌が金魚になろうとしたかのごとく、民主党は自民党にとって代わって長期政権を夢見たのだ。
民主党の議員たちは自分たちが2009マニフェストにより国民の支持を得て政権に就いた事実を忘れてしまったため、民主党支持層の支持を失うとは考えなかったのだろうか。経済界を代表する経団連に擦り寄っても勤労者の暮らしが良くなるはずはない、となぜ考えなかったのだろうか。小泉・竹中時代は比較的景気は良かったが、経営者たちは手にした利益を内部留保と株式配当に回して労働者へ分配しなかった。経営者たちが経営者であり続けるためには「物言う株主」におもねて株式配当に主眼を置いたからだ。
そのため経営者たちは短期の利益実現に投資を振り向けることに目を奪われた。正社員よりも簡単に首を切れる非正規社員の比率を上げ、国内投資よりも労働力の安い海外投資へと生産拠点をシフトさせた。それを親中国の経済評論家たちや中国の手先となった官僚たちが煽りたてた。
焼畑経営者たちは日本国内が空洞化するのに頓着しなかった。自分たちが富を手に出来れば労働者たちがどうなろうと関係ないという態度を取り、また愚かなマスメディアは豪邸に暮らすブラック企業の経営者たちを「成功者」として幇間よろしく囃し立てた。まさしくジャーナリストではなく提灯持ちが提灯番組で囃し立てたのだ。
ちょっとした富を手にした俄か経営者が豪邸に暮らし高級車やヘリコプターを乗り回す幼児さながらの様を喧伝するテレビ番組を一体何回見せられたことだろうか。むしろ良識あるテレビ番組制作者はそうしたことは一夜にして瓦解する「取るに足らないこと」だと教えるべきではないだろうか。
民主党政権は二代目にして自民党政権になろうとした。官僚支配から脱却すべきとした小沢元党代表を検察とマスメディアによる「陸山会」捏造事件により座敷牢に閉じ込めて、スルスルと官僚に擦り寄ってしまった。
民主党を政権党へと導いた小沢氏を排除した似非・民主党に明確な政治理念などあろうはずもなく、鵺のようにユラユラと政界に漂う暗黒の存在になってしまった。彼らがどのような公約を口先で唱えようと「野合三党合意」などという飛んでもないことをしでかした連中を国民は二度と支持しない。
奇しくも昨日現民主党幹事長が野田政権時に福一原発に流れ込む地下水を遮る地下遮蔽壁の設置を検討したものの実施しなかったことを自己批判した。そうした事実があるから安倍首相が「完全にブロックしコントロールされている」と世界に向かって吐いた大嘘を徹底して批判することが出来なかったのだ。
自己批判しなければ物事は前に進まない。ついでに「自民党になろうとした民主党の首謀者たち」を徹底して批判し、民主党から追い出さない限り民主党から離れた支持者たちは決して戻らないことを自覚して自己批判すべきだ。未だに野田氏や前原氏や岡田氏たちが民主党の「大物政治家」といわれているようでは民主党の復権はあり得ない。彼らこそが民主党を自民党にしようとした張本人たちだ。彼らと袂を分かたない限り、民主党が99%の政党として再び輝くことはないと断言しておく。
民主党の拠って立つ基盤は99%の労働者と一般国民でなければならない。この国のマスメディアも1%の機関紙であり広報機関だと見極めて、マスメディアのプロパガンダに怯まずたじろがず迎合せず、の毅然とした政治家でなければ民主党の政治家は勤まらない。
田中委員長「事故で引っ越してストレスで病気になるなら、年間20ミリシーベルト以下まで許容した方が良い」の発言に怒髪天
2013年10月25日 秋場龍一のねごとより転載
原子力規制委員会委員長である田中俊一は23日、IAEA(国際原子力機関)調査団の報告書に関して、次のような発言をしている。「(年間1ミリシーベルの数字が)独り歩きしている」「事故が起きた時は、知らない場所に引っ越しストレスで病気になる人がいることを考えたとき、年間20ミリシーベルト以下までを許容した方が良いというのが世界の一般的な考えだ」
(日刊ゲンダイ2013/10/25)
安倍首相は本当に来年4月から消費税を8%に上げるつもりなのか――。きのう(24日)の参院予算委員会で共産党の小池晃議員が安倍に国民の素朴な疑問をぶつけていた。
景気回復を実感していない人は76%に上る。この数字は半年前より増えている。長期にわたって賃金は減り続けている。その額はこの15年間で70万円。賃金が上がらないのに増税をしても税収増にはつながらない。低所得者対策の1万円の現金給付は月額にすれば555円。ワンコインにしかならない――。
財政難と言いながら、復興法人税の前倒し廃止とセットでやる支離滅裂。5兆円の景気対策をやるぐらいなら、来年4月の増税をやめるのが一番の景気対策じゃないか。とまあ、こんな調子で、小池は畳み掛けるように事実を提示、疑問を突きつけたのだが、安倍は「賃金が上がるまでタイムラグがある」「マインドを変えようとしている」などとグチャグチャ。小池の「なぜ上げるのか?」には答えられなかった。当たり前の話で、誰がどう考えても、このタイミングでの増税は最悪なのだ。景気は決定的に冷え込んでしまう。
「厚労省の毎月勤労統計では、残業代は増えても、基本給や諸手当などの『所定内給与』は減っている。実に15カ月連続の減少です。アベノミクスの成果なんて、どこにあるのでしょうか。円安になり株価が上がっただけで、一般庶民には何の恩恵もありません。ベースアップなんてごく一部の話。企業の7割は赤字なのに、簡単に給料は上がりませんよ。そこに、消費増税ではますます苦しくなるばかりです」(経済ジャーナリスト・荻原博子氏)
安倍政権がやろうとしていることはかくもデタラメなのに、なぜ大メディアは黙っているのか。多くの国民も、なぜ認めてしまうのか。すでに決まったことだからと諦めているのか。共産党は4月の増税を中止する法案を準備し、他の野党にも共闘を呼びかけると意気込んでいるが、孤軍奮闘だからできっこない。共産党以外に「消費増税はすべきでない」と批判したのは弱小の生活の党ぐらいだ。かくして、狂気の増税が断行され、景気回復なんて、幻のごとく吹っ飛んでしまうことになるのである。
◇大企業優遇の安倍をヨイショする経団連の浅ましい下心
きのうの予算委でもそうだったが、安倍は二言目には「異次元の金融緩和と機動的な財政政策、成長戦略の実行で空気が変わった」とアベノミクスの成果を大宣伝する。
しかし、一時金の増額をベースアップと言ったりウソが多い。それを追及されると、「ベースアップにもいろいろある」などとゴマカしてしまう。加えて、インチキなのが成長戦略だ。今度の国会を「成長戦略実現国会」とネーミングしているように、「これから」の話だ。しかも、実際はNSA設置法案や秘密保護法案が優先されて、成長戦略は脇に追いやられてしまっている。
大メディアもその辺を書くべきなのに、大手百貨店が高額品が売れて増収増益になったとか、正月向けのおせち料理で豪華なものが増えているとか、マンションの駆け込み需要を狙って営業マンの鼻息が荒いとか、そんな話ばかりを探して流す。そりゃあ、シミったれた話より、明るいニュースの方がいいが、これが増税の免罪符になるのであれば話は別だ。大メディアがタレ流している景気のいい話なんて、一部の富裕層に限った話なのである。
消費税は逆進性のある悪魔の税制だ。収入が少ない人ほど負担が重く、暮らしに直撃を受ける。景気のいい金持ちを基準にして、増税を決められたらたまらない。
経団連の動きも怪しい。23日、4年ぶりに「政策評価」を復活させたが、気持ち悪いくらいの安倍ヨイショだった。法人税の実効税率の引き下げなど、優遇策をおねだりする下心がミエミエ。浅ましいったらありゃしない。
ベアを明言する大企業も出てきたが、そんなの一握りだ。それにサラリーマンの9割近くが中小・零細に勤めているから大企業の給料なんて関係ない。大企業の賃上げよりも中小・零細企業叩きをやめて欲しい。そうなりゃ、孫請けまで賃上げが実現する可能性も出てくるが、消費増税が足を引っ張る。
「消費増税は中小にとって収益圧迫要因です。簡単に価格転嫁できないし、転嫁できたとしても、それで売り上げが減ってしまっては意味がありません。賃上げ分を法人減税で相殺できる大企業と違って、中小・零細の人件費増はコストアップでしかありません。賃上げできる企業は少ないでしょうね」(東京商工リサーチ情報本部長・友田信男氏)
結局、庶民の暮らしが上向く要素は見当たらないのだ。
◇アベノミクスのバクチを庶民大増税で尻拭い
消費税が上がったら、庶民生活はどうなるのか。改めてそのインパクトを確認し、覚悟しておいた方がいい。
増税を決定するにあたって、政府が呼んだ60人の有識者のひとりで、増税反対を主張した三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員の片岡剛士氏は、来年4月の消費税8%は、実質GDP成長率でマイナス1・3%の影響があると試算した(「VOICE」11月号)。
ニッセイ基礎研究所主任研究員の井出真吾氏も別の月刊誌でこう試算している(「中央公論」11月号)。
〈65歳以上の年金生活世帯の1カ月の消費は約21万円。消費税が8%になれば、毎月約6000円、年間7・3万円ほど家計の負担が増える。子育て世帯の割合が多い40~50歳代は、1カ月の消費が約29万円。消費税8%で、月8000円強、年間約10万円の負担増となる〉
さらにその先はもっと恐ろしい。15年度に消費税が10%になり、日銀が目指すインフレ2%が5年間続くと仮定した試算では、〈65歳以上で年間36・7万円、40~50代で年間約50万円の負担増になる〉というのだ。これじゃあ来年4月以降、大不況になってしまう。
「アベノミクスの本質とは、大企業や富裕層を優遇するために、庶民をイジメるのです。安倍首相が15年続いてきたデフレを解消しようと宣言したところまではよかった。しかしそのプロセスが間違いでした。金融政策ではデフレを解消できないことは過去の歴史で証明済みです。株価の上昇も長続きせず、いまは乱高下が続いています。金融緩和をしすぎて円安が行きすぎた結果、輸入エネルギー価格が高騰し、貿易収支の赤字というマイナス面も出てきました。そこに消費増税、それも復興法人税の前倒し廃止とセットでやる。国民から8兆円を消費税で召し上げ、その一部を大企業にくれてやるわけで、ここにアベノミクスの本質がある。景気回復の虚構があります。
こんな愚かで、冷酷な経済政策は見たことがありません」(経済アナリスト・菊池英博氏) それでも安倍が増税に邁進するのは、増税がもはや国際公約になってしまっていて、財政健全化への取り組みを世界に見せなければ、異次元の金融緩和で日銀が買い上げている日本国債が暴落してしまうからだ。改めて言うまでもないが、アベノミクスは危険なバクチだ。その尻拭いというか、ファイナンスをするのが、庶民イジメの大増税なのである。しかも、その結果、潤うのは富裕層だけなのである。
こんなデタラメをやっておいて、安倍は「オレが景気を回復させた」と浮かれている。「オレのおかげで増えた税収だから、どう使うかはオレが決める」などと妄言を吐いている。難病治療のラドン吸引で狂ったか。これ以上、野放しにはできないのだが、今の政治状況はヒドすぎる。
トヨタや経産省を意識したパフォーマンス
「政治的な勘」「無責任」とは、なかなか、キョーレツな表現だが、小泉にしてみりゃ、「してやったり」だろう。安倍の言う通り、政治的思惑で、騒ぎを起こそうとしているからだ。それなのに、社民党の吉田忠智党首なんて、バカ正直に小泉に会談を呼び掛けて、「共闘」なんて言い出している。向こうは思惑がらみなのに、真に受けるなんて、アホみたいだ。
いまさら言うまでもないが、小泉は新自由主義で格差を助長、拡大させたA級戦犯だ。スタンスは庶民よりも大企業で、政界引退後も財界が10億円を出して設立したシンクタンクの顧問に納まり、悠々自適。そんな男が突然、「脱原発」を言い出したところで、マユツバだ。
小泉を「金融族」と断じている首都大学東京教授の宮台真司氏(社会学)は「首相時代から“利権”をバックに発言してきた人。とても真に受ける気になれない」とバッサリだったし、ジャーナリストの須田慎一郎氏はこう言った。
「みんな大騒ぎですが発言を慎重に聞くと、将来的に脱原発といっているだけで、自民党の方向性とそんなに違うわけではない。また、脱原発というより、燃料電池が開発されれば蓄電できるわけですから電力需要がそれほどではなくなることを念頭においているような気がします。小泉さんのシンクタンク、国際公共政策研究センターはトヨタ自動車などが金を出している。燃料電池の開発は自動車業界や経済産業省がバックアップしている。その辺から、『いつまでも原発じゃないだろう』という発言につながるのだと思います」
原発よりも「電池に金を回せ」ということであれば、なるほど、利にさとい小泉ならではの“反射神経”だ。一方、小泉発言は石油業界がらみじゃないか、という見方もある。石油メジャーをバックにしたブッシュとの蜜月から来る連想である。
いずれにしても、小泉が本気で国民の健康を考え、「脱原発」を叫んでいるのであれば、官邸に乗り込んで安倍とやりあえばいい。そうではないところが、パフォーマンスなのである。